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1:777
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2024/10/28 (Mon) 05:01:20
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経済・相場関係投稿集
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=14037314
ド素人でも損しない株式投資のノウハウ
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16876324
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レイ・ダリオ氏: 投資とは株式を買うことだと思っている人は分散投資のやり方を知らない
2024年10月27日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55644
世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏がFutureChina Global Forumで分散投資について語っているので紹介したい。
グローバルマクロ戦略と分散投資
ダリオ氏は2020年のコロナショックで政府が莫大な現金給付を発表してすぐにインフレの発生を予想した投資家であり、世界経済の動きを読んでトレードするグローバルマクロ戦略の第一人者だが、一方で分散投資を常に強調する投資家でもある。
ジョージ・ソロス氏が始めたグローバルマクロ戦略では、世界中の様々な金融資産の買い持ちと売り持ちを1つのポートフォリオの中に織り交ぜることがある。
だが多くの個人投資家にとって投資とはそういうものではないだろう。その点についてダリオ氏は次のように語っている。
人々は金融市場に投資する方法は単に株式を買うことだと思っている。そして株価の上下に影響される。彼らは分散の力を知らないのだ。
分散の力
分散の力とは何か。インフレで現金が危ないと言われてとりあえずNISAで株式を買っている人も、インデックスを買えば分散投資になると金融庁から言われて分散投資をやっているつもりになっているではないか。
「株式の長期投資はほぼ儲かる」という幻想は金融庁の「基礎から学べる金融ガイド」から来た
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/27807
だがダリオ氏の言う分散投資とは、金融庁の言う分散投資とは違う。ダリオ氏は次のように続けている。
分散の力とは、ポートフォリオの中で様々なものを一緒にしてバランスを取ることだ。
われわれのポートフォリオの中には債券もある。ゴールドもある。株式のパフォーマンスが悪い時にも債券がよくやってくれた。そうやってバランスを取る。
なぜ分散投資が良いとされるのか。ダリオ氏にとってその理由は明確である。ポートフォリオ内の1つの銘柄が一時的に下がっている時にも別の銘柄が上がってくれていれば、ポートフォリオ全体としてはパフォーマンスが安定するからである。
長期投資としてどれだけ優れた銘柄であっても、短期的に下がることがある。ポートフォリオが一時的にマイナスになることをドローダウンと言うが、分散投資はポートフォリオ全体でドローダウンになることを避けられるのである。
だから金融庁の言うような株式のインデックス投資はまったく分散投資ではない。株価インデックスの中身はすべて株式なので、株式市場が下落するサイクルでは中身はほぼすべて下落するからである。
本物の分散投資
この意味では、分散投資とは実は非常に難しいものである。単に株式と債券とゴールドを持てば良いというわけではない。経済サイクルによっては株式と債券が同時に上がり同時に下がる場合(金融緩和と金融引き締め相場)があり、株式とゴールドが同時に上がり同時に下がる場合(デフレ相場)があるからである。
だから例えば現在がインフレ相場なのかデフレ相場なのかを見分けることが出来なければ、株式とゴールドが分散になるのかならないのかが分からない。インフレ期には、株式は酷いパフォーマンスになるが、ゴールドは素晴らしいパフォーマンスになる。
ドラッケンミラー氏: 今後10年の株式市場はバイアンドホールドでは勝てない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/37011
1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411
結論
ダリオ氏は次のように纏めている。
わたしの投資の黄金則は、15個の互いに相関しない利益の源泉を作ることだ。
本当の意味で分散している銘柄を15個集めることができれば、株式市場が上がる年も下がる年も、安定して利益を上げることができるだろう。
グローバルマクロ戦略を創始したソロス氏も、著書『ソロスの錬金術』でグローバルマクロ戦略のポートフォリオの組み方について次のように語っているが、ダリオ氏の分散投資と同じ意味である。
1つの仮説にすべてを賭けるというのは、私にはめずらしい行為である。普通は、少なくとも部分的に矛盾する仮説に従って行動している。
原則として、妥当性を持つ仮説に基いてつくったポジションは手放さないことにしている。そして新しい仮説に基いて反対方向のポジションを追加する。その結果、調整する必要のある微妙なバランスを適宜調整できるようになる。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55644
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日銀とGPIFを真似て投資で利益を得るには
2024.10.02
https://www.thutmosev.com/archives/77182315.html
年金運用基金GPIFは162兆円もの利益をあげた
https://www.gpif.go.jp/operation/the-latest-results.html2024年度の運用状況_年金積立金管理運用独立行政法人
日銀とGPIFはなぜ投資で勝つのか
日銀は金融緩和の一環として2010年から年間数兆円のETFを長期間購入し、24年3月までの購入金額は37兆円に達している
24年3月で購入を辞めたが購入時の価格は約74・5兆円だったので、13年ほどで含み益は37兆円、なんと100%の利回りを実現しています
日銀がETFを買うのは儲けるためではなく物価を上げるためと景気浮揚させるためですが、損失が出たら批判が強まったでしょう
日銀の投資銘柄は景気浮揚効果が大きいものを選んでいたが、結果として市場全体への分散投資になっています
もう一方の年金運用基金GPIFは利益を目標にして国内株と海外株に投資し、2000年から24年までで160兆円もの黒字を達成しました
個人でもETFを買うことで日銀やGPIFのように確実な長期利益を出すことが可能なら、多くの人はそうしたいでしょう
日銀は利益を目的としていないので国内ETFだけの購入だったようですが、GPIFは営利事業なので海外にも投資しています
円高になれば日本株が下落して海外株のほうが成長率が高いのは過去の法則性から明らかで、円安だと日本株が上昇するがドルの価値が高くなる
円高になると日本株は最大5割ほど下落しますが海外株も円高によって為替差損が生じ、1ドル120円から1ドル80円になると、株価は同じでも円建てで海外株は3分の2になります
ただし円高になったときに海外株を安く買えるのでGPIFのように購入し続けると、円相場がもとに戻れば大きな利益を手にできます
日銀やGPIFのような長期投資は下落や暴落時に安く買うことで利益を得られるので、長い目で見ると暴落しても利益を得られる
個人投資家や機関投資家の多くは「永遠に買い続ける」ことはできないので、大抵は上昇期に利益を得るが暴落時に巨額損失を出して破綻します
ETFで長期投資
日銀やGPIFのような長長期投資は分散投資の一種で、リスクを分散する一貫としての「時間の分散」の意味もあります
ある一時点で保有資産の全額を投資したら、その後値下がりする確率と値上がりする確率は50%で勝敗確率も半々の運しだいです
だが毎月一定額のようにETFを長期間に渡って購入していくと、購入価格は平均値になり、値上がり時に売れば必ず儲かります
分散要素の2番目は国内と海外の両方に投資することで、どちらかが下落したり円高・円安になっても平均値は確保できる
海外ETFには多くの銘柄があるが、大きな対象に投資するものほど手数料は安く、細分化されたものほど高手数料になっています
日経平均ETFや先進国ETFは手数料無料ですが、どこどこの国の成長産業に投資するように限定されたものほど、手数料が高くなります
一般的な海外投資では手数料無料の「先進国株ETF」や「新興国株ETF」のような投資銘柄を対象にすれば十分だと思います
分散の3番目は債券への投資で、株式と債券は逆相関の動きをする場合が多く、好景気の時は株価が上昇し、不況下では債券の価値が上がるので補完的役割になります
株と同じく先進国債券ETFや新興国債券ETFは手数料が安く、「高金利国に投資」など限定したものほど手数料が高くリスクも高いので敬遠します
ETFは投資信託を小口化したもので、多くのETF銘柄は証券会社で投資信託として扱っています
「積み立て投信」をやっている証券会社では、銘柄を指定して毎月定額を購入することができます
ETFは小口と言っても1万円以上が普通ですが、積み立て投信は毎月1000円から可能で手数料も安い
ただしすべてのETFが積み立て投信で買えるわけではなく、「先進国株式」のように大きな対象に限られています。
普通の投資家にとってはそうした銘柄の方が手数料が安く、利益が出やすいので問題にはなりません
一般投資家が日銀やGPIFのように分散するには、毎月定額積み立てで、なるべく大きな投資対象の投信に分散するのが定番です
間違ってもトルコリラとか ジンバブエドル、ロシアルーブルのような高利回りを謳う商品に手を出してはいけません
なるべく大雑把な範囲への分散投資を一定額で長期間続け、海外へも国内へも分散することで長期にわたって利益を得られる筈です
https://www.thutmosev.com/archives/77182315.html
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2:777
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2024/10/28 (Mon) 05:02:03
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絶対に損しないプロのポートフォリオ投資法
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/989.html
40年続いた米国株強気相場が崩壊する、米国株は30年上がらない
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=14007513
ついに始まる世界金融恐慌
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=14009793
鈴木傾城 _ アメリカ株で儲けるほど簡単な事は無い
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/895.html
新NISAで米国株ばかり買われる理由
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16860215
日本で購入できるコモディティ銘柄の ETF
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16861475
金ETF と 銀ETF のお薦め銘柄
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16856855
【プラチナ投資】国内ETFを比較!
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16861223
日本で購入できる原油ETFの一覧とそれぞれの特徴は?
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16861221
ETFS天然ガス上場投資信託はなぜ安い?
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16861236
「株式投資は長期的にはほぼ儲かる」という主張が完全に間違っている理由
2022年8月30日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/27644
株式投資ブームに乗った時点で個人投資家の損失はほぼ確定している
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/27593
レイ・ダリオ氏、株式銘柄の分散ではない本当の分散投資を語る
2024年6月6日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49671
ガンドラック氏: 投資で一番重要なのは予想を間違っても死なないようにすること
2024年5月30日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49399
ドラッケンミラー氏、誰でも30%以上の利益を出せる方法を語る
2023年5月9日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/36627
バッド・ディールよりもノー・ディールの方がいい
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/938.html
借金は「時間を買うこと」_ 良い借金と悪い借金
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/942.html
鈴木傾城 _ アメリカ株で儲けるほど簡単な事は無い
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/895.html
バフェットの2面性 庶民を装う超富裕層の素顔
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/715.html
株式投資の神様「ウォーレン・バフェット」の言葉を真に受けると悲惨な結果になる
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/886.html
優良株の長期投資以外はすべてギャンブル
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/907.html
資産を増やすには ほったらかし投資法が断然優れている
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/975.html
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3:777
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2024/10/28 (Mon) 05:09:34
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レイ・ダリオ氏、投資で最悪の間違いは何かを語る
2023年9月18日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/40002
世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏が、Milken Institute主催の会議で投資における最悪の間違いについて語っている。
多くの投資家の最大の間違い
多くの投資家が犯す最大の間違いは何か。この会議でダリオ氏は様々な議題について語っているが、いくつか簡潔な質問を並べられた中にあった質問がこれである。
読者ならどういう間違いを思い浮かべるだろうか。例えばNISAブームにそそのかされて投資を始めることだろうか。
「株式投資は長期的にはほぼ儲かる」という主張が完全に間違っている理由
ダリオ氏は次のように答えている。
これまで良いパフォーマンスを出している投資を、割高だと考えずに良い投資だと思いこむこと。
良いパフォーマンスを出しているということは、価格が上がっているということである。
恐らくそのデータの受け取り方は、素人とプロで違う。多くの人は、これまで価格が上がっているのだから良い投資なのだと考えるだろう。だが実際には、他の条件が同じならば、価格の上昇は資産としての魅力が下がったこと以外の何物でもない。
価格上昇の意味
これは確かウォーレン・バフェット氏が言っていたことだと思うが、多くの人々は1ドルのりんごが2ドルになれば割高になったと考えるが、1ドルの株式が2ドルになれば買いたいと思い始める。
この冗談には多くの真理が含まれている。投資家もスーパーで野菜や果物を買う人の心理で投資に向き合うべきなのである。投資とは同じものを安く買って高く売ることである。高いものを買っても良いことなどない。
1ドルのものが2ドルになったならば、他の条件が同じならば、それは単に割高になったのである。
だが多くの投資家はそのようには考えられない。その典型的な例が金融庁の職員である。金融庁が素人に投資を推奨している「基礎から学べる金融ガイド」には、次のようなチャートが掲載されている。
過去20年間のパフォーマンスが誇らしげに載せられている。
だが、ここには資産運用を仕事にする人間であれば誰でも知っている事実が見逃されている。過去のパフォーマンスは、将来のパフォーマンスを占う上で何の役にも立たないということである。過去のパフォーマンスを見て良い投資が見分けられるならば、誰でもファンドマネージャーである。だが資産運用業はそれほど甘くない。
過去のパフォーマンスを押し出して素人に将来のパフォーマンスを夢想させるというのは、例えば銀行が何も知らない老人たちに投資信託(プロは決して買わないが素人は良く買う)を買わせるためによくやる手だが、だから彼らは老人しか騙せないのであって、まあ金融庁にも似たような人材しか居ないからこういう理屈で投資を薦めるのだろう。
過去のパフォーマンスの意味するところ
だが過去40年の株式の上昇相場は、1980年に始まる金利の長期下落が原因だということはここでは何度も指摘しておいた。DoubleLine Capialのジェフリー・ガンドラック氏も指摘している通りである。
ガンドラック氏: 株価の長期上昇を支えてきた過去40年の低金利はもうない
そして低金利はもうない。インフレが始まり、金利を上げなければならなくなったからである。金利低下時における株式市場のパフォーマンスは、コロナ以後のインフレ・金利上昇時における株式市場のパフォーマンスとは何の関係もない。
そして1970年代の物価高騰時代における米国株のパフォーマンスは、以下の記事で説明した通り酷いものである。これがインフレ・金利上昇時における株式のパフォーマンスである。
ドラッケンミラー氏: 株式市場は40年前の物価高騰時代より酷い惨状に
だが、それでは過去のパフォーマンスは投資をする上で何の意味もないのだろうか。ファンドマネージャーは過去の株価チャートを見ないのだろうか?
当然過去のチャートを見る。だが、それが将来のパフォーマンスを決めるとは思っていない。では何のために見るのか? その資産がどういう時に上がり、どういう時に下がるのかを調べるためである。
その資産は1970年代のインフレ・金利高騰時代には上がったのか、下がったのか? その後の1980年から2021年までのデフレ・金融緩和時代にはどう動いたのか?
戦争があればどういう資産が上がり、どういう資産が下がるのか? パンデミックが起これば資産価格はどのように動くのか?
それを調べるための資料が過去の価格チャートである。そして例えば、これからインフレ・高金利の時代が来るならば、デフレ・金融緩和で上がった銘柄ではなく、インフレ・高金利の時代に上がった銘柄を買うべきなのである。
結論
ということで、過去の価格チャートはその資産がどういう性質を持っているのかを調べるためのもので、今後のパフォーマンスが良いか悪いかとは何も関係がない。
金融庁の投資推奨がどれだけ馬鹿げたものか、この記事を読めば誰でも分かるだろう。また、金融庁が推奨しているもう1つの方針である「分散投資」については、世界最高のファンドマネージャーの1人であるスタンレー・ドラッケンミラー氏が次のように言っている。
ドラッケンミラー氏、個人投資家の投資スタイルを酷評
彼らは分散投資をすれば、集中投資をするよりリスクが低くなると言う。それが正しいとはまったく思わない。
金融庁の投資指南は控え目に言っても天才的である。彼らは本物の資産運用家の逆を行くことに関して稀有な才能を発揮しているので、是非読んでみてもらいたい。
「株式の長期投資はほぼ儲かる」という幻想は金融庁の「基礎から学べる金融ガイド」 から来た
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/40002
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2024/10/28 (Mon) 05:10:33
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レイ・ダリオ氏: 投資とは株式を買うことだと思っている人は分散投資のやり方を知らない
2024年10月27日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55644
世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏がFutureChina Global Forumで分散投資について語っているので紹介したい。
グローバルマクロ戦略と分散投資
ダリオ氏は2020年のコロナショックで政府が莫大な現金給付を発表してすぐにインフレの発生を予想した投資家であり、世界経済の動きを読んでトレードするグローバルマクロ戦略の第一人者だが、一方で分散投資を常に強調する投資家でもある。
ジョージ・ソロス氏が始めたグローバルマクロ戦略では、世界中の様々な金融資産の買い持ちと売り持ちを1つのポートフォリオの中に織り交ぜることがある。
だが多くの個人投資家にとって投資とはそういうものではないだろう。その点についてダリオ氏は次のように語っている。
人々は金融市場に投資する方法は単に株式を買うことだと思っている。そして株価の上下に影響される。彼らは分散の力を知らないのだ。
分散の力
分散の力とは何か。インフレで現金が危ないと言われてとりあえずNISAで株式を買っている人も、インデックスを買えば分散投資になると金融庁から言われて分散投資をやっているつもりになっているではないか。
「株式の長期投資はほぼ儲かる」という幻想は金融庁の「基礎から学べる金融ガイド」から来た
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/27807
だがダリオ氏の言う分散投資とは、金融庁の言う分散投資とは違う。ダリオ氏は次のように続けている。
分散の力とは、ポートフォリオの中で様々なものを一緒にしてバランスを取ることだ。
われわれのポートフォリオの中には債券もある。ゴールドもある。株式のパフォーマンスが悪い時にも債券がよくやってくれた。そうやってバランスを取る。
なぜ分散投資が良いとされるのか。ダリオ氏にとってその理由は明確である。ポートフォリオ内の1つの銘柄が一時的に下がっている時にも別の銘柄が上がってくれていれば、ポートフォリオ全体としてはパフォーマンスが安定するからである。
長期投資としてどれだけ優れた銘柄であっても、短期的に下がることがある。ポートフォリオが一時的にマイナスになることをドローダウンと言うが、分散投資はポートフォリオ全体でドローダウンになることを避けられるのである。
だから金融庁の言うような株式のインデックス投資はまったく分散投資ではない。株価インデックスの中身はすべて株式なので、株式市場が下落するサイクルでは中身はほぼすべて下落するからである。
本物の分散投資
この意味では、分散投資とは実は非常に難しいものである。単に株式と債券とゴールドを持てば良いというわけではない。経済サイクルによっては株式と債券が同時に上がり同時に下がる場合(金融緩和と金融引き締め相場)があり、株式とゴールドが同時に上がり同時に下がる場合(デフレ相場)があるからである。
だから例えば現在がインフレ相場なのかデフレ相場なのかを見分けることが出来なければ、株式とゴールドが分散になるのかならないのかが分からない。インフレ期には、株式は酷いパフォーマンスになるが、ゴールドは素晴らしいパフォーマンスになる。
ドラッケンミラー氏: 今後10年の株式市場はバイアンドホールドでは勝てない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/37011
1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411
結論
ダリオ氏は次のように纏めている。
わたしの投資の黄金則は、15個の互いに相関しない利益の源泉を作ることだ。
本当の意味で分散している銘柄を15個集めることができれば、株式市場が上がる年も下がる年も、安定して利益を上げることができるだろう。
グローバルマクロ戦略を創始したソロス氏も、著書『ソロスの錬金術』でグローバルマクロ戦略のポートフォリオの組み方について次のように語っているが、ダリオ氏の分散投資と同じ意味である。
1つの仮説にすべてを賭けるというのは、私にはめずらしい行為である。普通は、少なくとも部分的に矛盾する仮説に従って行動している。
原則として、妥当性を持つ仮説に基いてつくったポジションは手放さないことにしている。そして新しい仮説に基いて反対方向のポジションを追加する。その結果、調整する必要のある微妙なバランスを適宜調整できるようになる。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55644
▲△▽▼
日銀とGPIFを真似て投資で利益を得るには
2024.10.02
https://www.thutmosev.com/archives/77182315.html
年金運用基金GPIFは162兆円もの利益をあげた
https://www.gpif.go.jp/operation/the-latest-results.html2024年度の運用状況_年金積立金管理運用独立行政法人
日銀とGPIFはなぜ投資で勝つのか
日銀は金融緩和の一環として2010年から年間数兆円のETFを長期間購入し、24年3月までの購入金額は37兆円に達している
24年3月で購入を辞めたが購入時の価格は約74・5兆円だったので、13年ほどで含み益は37兆円、なんと100%の利回りを実現しています
日銀がETFを買うのは儲けるためではなく物価を上げるためと景気浮揚させるためですが、損失が出たら批判が強まったでしょう
日銀の投資銘柄は景気浮揚効果が大きいものを選んでいたが、結果として市場全体への分散投資になっています
もう一方の年金運用基金GPIFは利益を目標にして国内株と海外株に投資し、2000年から24年までで160兆円もの黒字を達成しました
個人でもETFを買うことで日銀やGPIFのように確実な長期利益を出すことが可能なら、多くの人はそうしたいでしょう
日銀は利益を目的としていないので国内ETFだけの購入だったようですが、GPIFは営利事業なので海外にも投資しています
円高になれば日本株が下落して海外株のほうが成長率が高いのは過去の法則性から明らかで、円安だと日本株が上昇するがドルの価値が高くなる
円高になると日本株は最大5割ほど下落しますが海外株も円高によって為替差損が生じ、1ドル120円から1ドル80円になると、株価は同じでも円建てで海外株は3分の2になります
ただし円高になったときに海外株を安く買えるのでGPIFのように購入し続けると、円相場がもとに戻れば大きな利益を手にできます
日銀やGPIFのような長期投資は下落や暴落時に安く買うことで利益を得られるので、長い目で見ると暴落しても利益を得られる
個人投資家や機関投資家の多くは「永遠に買い続ける」ことはできないので、大抵は上昇期に利益を得るが暴落時に巨額損失を出して破綻します
ETFで長期投資
日銀やGPIFのような長長期投資は分散投資の一種で、リスクを分散する一貫としての「時間の分散」の意味もあります
ある一時点で保有資産の全額を投資したら、その後値下がりする確率と値上がりする確率は50%で勝敗確率も半々の運しだいです
だが毎月一定額のようにETFを長期間に渡って購入していくと、購入価格は平均値になり、値上がり時に売れば必ず儲かります
分散要素の2番目は国内と海外の両方に投資することで、どちらかが下落したり円高・円安になっても平均値は確保できる
海外ETFには多くの銘柄があるが、大きな対象に投資するものほど手数料は安く、細分化されたものほど高手数料になっています
日経平均ETFや先進国ETFは手数料無料ですが、どこどこの国の成長産業に投資するように限定されたものほど、手数料が高くなります
一般的な海外投資では手数料無料の「先進国株ETF」や「新興国株ETF」のような投資銘柄を対象にすれば十分だと思います
分散の3番目は債券への投資で、株式と債券は逆相関の動きをする場合が多く、好景気の時は株価が上昇し、不況下では債券の価値が上がるので補完的役割になります
株と同じく先進国債券ETFや新興国債券ETFは手数料が安く、「高金利国に投資」など限定したものほど手数料が高くリスクも高いので敬遠します
ETFは投資信託を小口化したもので、多くのETF銘柄は証券会社で投資信託として扱っています
「積み立て投信」をやっている証券会社では、銘柄を指定して毎月定額を購入することができます
ETFは小口と言っても1万円以上が普通ですが、積み立て投信は毎月1000円から可能で手数料も安い
ただしすべてのETFが積み立て投信で買えるわけではなく、「先進国株式」のように大きな対象に限られています。
普通の投資家にとってはそうした銘柄の方が手数料が安く、利益が出やすいので問題にはなりません
一般投資家が日銀やGPIFのように分散するには、毎月定額積み立てで、なるべく大きな投資対象の投信に分散するのが定番です
間違ってもトルコリラとか ジンバブエドル、ロシアルーブルのような高利回りを謳う商品に手を出してはいけません
なるべく大雑把な範囲への分散投資を一定額で長期間続け、海外へも国内へも分散することで長期にわたって利益を得られる筈です
https://www.thutmosev.com/archives/77182315.html
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2024/10/28 (Mon) 05:11:24
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積極投資で成功するのは天才 凡人は分散投資で
2024.02.09
https://www.thutmosev.com/archives/76277307.html
上がりそうな銘柄に集中投資して何倍にもするのは天才(Jソロス)
o1078051613802488361
画像引用:https://coinonline.net/wp-content/uploads/2018/04/o1078051613802488361.jpg
自分が天才でないなら積極投資はしない
異論がある人も居ると思いますが、投資家のWバフェットは「儲かりそうなファンドを追いかけてはいけない」と批判しています
ファンドはマネージャーの手腕によって大きく儲けたり大損をしますが、バフェットの主張ではこうした「天才マネージャー」の勝利は偶然で、たまたまラッキーだっただけだそうです
去年良い成績だったマネージャーが今年も良い成績を挙げるか検証するとそうならず、その勝ちが実力によるものだったとしても手法や情報は瞬時に模倣されます
腕の良いファンドマネージャーを求めて投資していたら確実に損をし、バフェットのバークシャーハザウェイも投資ファンドだが、この点については自分だけは例外のようです
ファンドマネージャーの手腕で投資銘柄を決めるような手法をアクティブ運用、日経平均やダウ平均に連動させるのをパッシブ運用と言います
最近では積極的に特定銘柄を追いかけるより、インデックス投信つまり日経平均やダウ平均に投資したほうが有利というのが定説になっています
投資の世界で大成功した人は必ず銘柄を自分で選択して投資し、WバフェットやJソロスなど伝説の投資家は全員が自分で銘柄選択して成功しました
逆にインデックス投資では負けはしなくても決して大金持ちにはなれず、この辺は自分が天才か凡人なのかを見極める必要がある
良い格言で「一流の投資家は自分を一流だと知っている」「2流の投資家は自分が一流ではないと知っている」「3流は自分が一流だと錯覚している」というのがあります
能力や才能が平凡なのに天才だと錯覚したら結果は悲惨なものになり、相場が上昇しているときに連戦連勝するが、経済ショックで破産するのは「3流」の投資家です
アベノミクスとかトランプ相場とか相場の上昇期には経済全体が浮上するので、誰が投資しても必ず勝つ事になっています
その時に自分は投資の天才だと思い込み、調子に乗っていると経済変動や経済ショックでやられます
ハイレバレッジは確実に負ける投資
金融庁は仮想通貨取引を2倍、FX取引は25倍までのレバレッジ規制をし、これは投機的な取引を防止し投資家の損失を防ぐためだそうです
仮想通貨にレバレッジ規制がなかった頃、無謀な取引で損失を受けるケースが多発し破産した人もかなり居たと言われています
金融庁のレバレッジ規制に取引業者や投資家は必ず反対して高いレバレッジを維持しようとし、権利の侵害だと主張しました
金融庁などがいっているように、レバレッジが高い投資家ほど損をしていたのは紛れもない事実で、投資家を守るためにレバレッジを規制するというのが政府の立場でした
ハイレバは損をするなら投資家はなぜレバレッジ規制に反対するのかという疑問が生じます
個人投資家にとってハイレバレッジのメリットは「小額で投資できる」「一度に大きな利益を得られる」などがあります
同じ100万円の投資をするのにレバ100なら1万円で済むが、レバ10では10万円必要になり、レバ2では50万円必要です
投資した100万円が110万円になったとして、レバ100では1万円が11万円に増えるのに(手数料は引かれる)、レバ2では50万円が60万円になるだけです
その変わり高いレバレッジでは相場が逆に動いたときに、レバレッジの倍数分だけ早くお金を失います
相場が10%逆に動いたとして、レバ2では元金の20%が減るだけですが、レバ100では元金の10倍もの損失を受けます
レバ100で証拠金1万円で100万円の投資をして、相場が90万円に値下がりしたら、9万円の借金になります
これを防ぐために業者はロスカットというシステムを導入していますが、急激な値動きでは作動しないことがあります
ジョージソロスの格言で「まず生き残れ、儲けるのはそれからだ!」というのがあり、ソロスはイングランド銀行を破産させたとか武勇伝が多いが、教訓として無謀な投資を避けろと言っています
投資した金額の10倍や100倍の負債を背負う可能性があ投資は間違いなく「無謀な投資」で、2011年3月の東日本大震災で30万で先物取引していた人が1億8000万円もの負債を抱えた
元金30万円からオプション取引で数千万円まで増やし大きく勝負したところで地震があり、損失が無限に膨らんでしまいました
この人は結局業者と和解して大部分を支払わなくて済むことになったが、みんなが幸運なわけではない
結局参加者のトータルでは、ハイリスク投資ほど投資家が負ける可能性が高く、リスクに見合ってはいない
https://www.thutmosev.com/archives/76277307.html
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2024/10/28 (Mon) 05:12:09
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レイ・ダリオ氏、株式銘柄の分散ではない本当の分散投資を語る
2024年6月6日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49671
引き続き、世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏のWSJによるインタビューである。
今回は本当の分散投資とは何かについて語っている部分を紹介したい。
ダリオ氏の分散投資
世界最高のヘッジファンドマネージャーの1人であるダリオ氏が投資の助言を求められたとき、いつも口にするのが分散投資である。
ほとんどの投資家は分散投資の重要性なら分かっていると言うだろう。だがこの分散投資は個人投資家が思っている分散とはかなり違う。ダリオ氏は次のように述べている。
わたしが見つけた投資の鉄則では、互いに相関しない15個の優れたリターンの源泉を見つけられるかどうかがすべてだ。
理想的な分散ができれば、期待リターンを減らすことなくリスクの8割を消せる。
「互いに相関しない」というところが重要である。それはつまり、1つの銘柄が下がったからといって別の銘柄もつられて下がったりしないということである。
例えば景気後退が来れば、株式だけではなく多くの銘柄は下落するだろう。その時にも利益を出すためにはどういう銘柄をポートフォリオに入れれば良いのか?
それがダリオ氏の言う分散投資である。
投資の4つのカテゴリー
ダリオ氏は分散投資について次のように説明している。
分散をしたければ4つのカテゴリーに分けて考えれば良い。
インフレが上がるか下がるか、そして経済成長が上がるか下がるかだ。
物価が上がり、経済成長も上がるとき、物価は下がるが経済成長は上がるとき、物価が上がって経済成長は下がるとき、物価が下がって経済成長も下がるとき、ダリオ氏は経済にはこの4パターンが存在すると言っている。
例えば株式や債券はどうだろうか? ダリオ氏は次のように言っている。
株式は経済成長が金利を上回るときに上昇する。そうでなければ下落する。
債券は基本的にはその逆で推移する。
「成長が金利を上回る」という箇所はやや難しいが、例えば株主の利益の源泉である企業利益が増加したとしても、その成長率よりも高い金利によって貯金の方が早く資産を増やせるような状況であれば、誰も株式に投資しないだろう。
だから成長は金利との兼ね合いで考えるのである。
物価上昇・成長率上昇
ではそれぞれのカテゴリーにあてはまる投資対象とは何だろうか? まずは物価上昇、成長率上昇で利益の出る投資と言えば、株式や不動産である。
米国株は1970年代の物価高騰時代にパフォーマンスの悪い銘柄になってはいるが、株式にとってマイナスなのはあくまでインフレに伴う金利上昇であって、インフレ自体ではない。
ドラッケンミラー氏: 株式市場は40年前の物価高騰時代より酷い惨状に
また、銅や鉄鉱石など好景気で需要が増えるコモディティ銘柄や、そうした銘柄を扱う採掘企業の株式なども良いパフォーマンスになるだろう。
物価下落・成長率上昇
これはなかなか難しいが、ジャンク債などだろうか。債券は一般的に物価低下に強い。一方でデフォルトのリスクの高いジャンク債は景気後退時には価格が下落してしまうが、景気が良ければデフォルトのリスクも少なく、普通の債券より高い金利を享受できるだろう。
また、原油を燃料としている航空株なども悪くないだろう。コストが下がれば利益が上がることになる。
物価上昇・成長率下落
物価上昇で成長率下落ならばやはりゴールドだろう。典型的なのが1970年代のアメリカの物価高騰時代で、この時代は貴金属が1人勝ちとなった。
1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
現在の相場の問題は、この状況が再現する可能性が低くないことである。
レイ・ダリオ氏: 金価格が上がっている理由
物価下落・成長率下落
最後にこれは要するに景気後退ということである。そして景気後退でも上がる銘柄と言えば、国債と相場は決まっている。
これはリーマンショックの時を考えれば分かる。リーマンショックで株式も金相場も下がったが、国債だけはリスクオフで価格が上昇した。
リーマンショックで急落した金価格、上昇した米国債
結論
ということで、ダリオ氏のいう4つのカテゴリーにそれぞれ当てはまる銘柄の例を挙げてみた。
ダリオ氏は次のように語っている。
金融状況の緩和と引き締めはすべての投資銘柄を上げたり下げたりする。
だがあるカテゴリーのものが下がっても別のカテゴリーのものが上がってくれれば、ポートフォリオ全体では上手く行くはずである。それがダリオ氏の言う本当の分散なのである。
さて、この考え方に基づいて自分のポートフォリオがどうなっているのかを考えてみてもらいたい。最近の投資ブームで株式銘柄をたくさん持って分散したつもりでいる投資家が多いが、プロの目から見ればそれはまったく分散になっていない。
金融業界では伝統的に株式と債券を両方持つポートフォリオを分散と考えてきたが、2022年のインフレ・金利上昇(つまり上で言う物価上昇・成長率下落のシナリオ)で株式と債券が両方下がってしまったため、この伝統的な分散のやり方では駄目だという話になってもう2年も経っている。
株式に全賭けしているポートフォリオが本職のファンドマネージャーの目にどう映るかは明らかだろう。それは分散ではなくむしろリスク集中である。
また、多くの個人投資家は株式が長期的には必ず上昇するという予想の上に行動しているが、その予想が間違っていた場合の分散はどうするのか? とジェフリー・ガンドラック氏は言っている。
ガンドラック氏: 投資で一番重要なのは予想を間違っても死なないようにすること
また、スタンレー・ドラッケンミラー氏はその予想が間違ってると言っている。
ドラッケンミラー氏: 米国株が長期的には常に上昇するという信仰は間違い
分散とは多くの個人投資家が考えるよりも奥が深いのである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49671
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2024/10/28 (Mon) 05:12:52
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レイ・ダリオ氏、集中投資より分散投資が優れている理由を語る
2024年6月24日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50355
引き続き、世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏の、The Prof G Showによるインタビューである。今回は分散投資と集中投資について語っている部分を紹介したい。
投資の鉄則
投資は難しい問題である。投資に回せる資金があって、一体何を買うのか。株式なのか、債券なのか、ゴールドなどの貴金属なのか? 盲目的に株式を買う人は多いが、それは本当は難しい問題なのである。
レイ・ダリオ氏: インフレ再加速なら株式投資のパフォーマンスはゴールドに勝てない
ヘッジファンドとしては世界最大の資金を運用するダリオ氏はどのようにポートフォリオを決めているのか。
これは以前も紹介したダリオ氏の投資原則だが、ダリオ氏は自分の投資方針を次のように説明している。
投資における黄金則は、互いに相関しない10個から15個の優れたリターンの源泉を見つけることだ。
分散投資の魔法
ダリオ氏の投資の秘伝は分散投資である。だがそれは一般に言われるような分散投資ではない。単に多くの銘柄を保有するのではなく、保有する銘柄が「互いに相関しない」ことが何より重要なのである。
例えば株式銘柄を複数保有しても、それらは基本的に株式市場全体と相関する。市場全体が上がれば上がり、市場全体が下がれば下がる。
だがヘッジファンドマネージャーは保有する1つの銘柄が下落するとき、他の銘柄まで連動して下がってしまうことを嫌う。
例えば株式の買い持ちしかしないウォーレン・バフェット氏はリーマンショックで資産を減らしているが、ダリオ氏やジョン・ポールソン氏などのヘッジファンドマネージャーは2008年に大きな利益を上げている。
ジョン・ポールソン氏、サブプライムローンの空売りで大儲けした時のことを語る
また、スタンレー・ドラッケンミラー氏は何十年ものキャリアで資産が減少した年が1年もないことで知られる。
株式だけのポートフォリオのように、一定間隔で30%や40%も下落する年のあるポートフォリオにせずに、毎年コンスタントにリターンを上げ続けること。それがヘッジファンドの仕事である。
投資の黄金則
ダリオ氏がポートフォリオ内の銘柄が互いに相関しないようにするのはそれが目的である。1つの銘柄が下がっても別の銘柄が上がっていれば、ポートフォリオ全体ではリターンは安定している。
ダリオ氏は次のように説明している。
複数の銘柄を保有している場合、リターンはそれらの平均になる。
本当に気に入った、互いに相関しない優れた銘柄を選べば良いからリターンは減らない。だが一方でリスクの80%を消すことができる。
つまり、このやり方ならあなたのリスク調整後リターンは5倍になる。
普通、投資の世界ではリスクを増加させずにリターンを増やすことはできない。だが(ダリオ氏の意味での)分散投資は別である。
投資の世界では、リスクを5分の1にしたというのはリターンを5倍にしたことと同じである。単純にレバレッジを5倍にするだけでも元々と同じリスクでリターンが5倍になるからである。
ここにダリオ氏が優れた銘柄への集中投資より分散投資を推奨する理由がある。ダリオ氏は次のように述べている。
銘柄選びを工夫してリターンを5倍にすることはできない。大きく成長する銘柄を選ぶゲームは競争が激しいからだ。
リスクとリターンを考えたとき、リターンを5倍にするよりリスクを5分の1にする方が易しい。だが投資の世界ではどちらも同じ効果を生むからである。
結論
ダリオ氏は分散投資の天才である。それは一般に言われるような株式銘柄の分散ではなく、各銘柄の相関性を丁寧に分析するファンドマネージャーの緻密な技術である。
だが一方でドラッケンミラー氏のように集中投資を推奨する投資家もいる。興味深いことに、損失を出した年が1年もないという偉業をやってのけたのは、分散投資のダリオ氏ではなく集中投資のドラッケンミラー氏の方なのである。
ドラッケンミラー氏、誰でも30%以上の利益を出せる方法を語る
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50355