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2024/09/22 (Sun) 23:43:23
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荒野の決闘 1946 HD カラー MY DARLING CLEMENTINE 1946 HD COLOR
https://www.youtube.com/watch?v=Zr2llvCdvmw
My Darling Clementine - いとしのクレメインタイン (ジョン・フォード 荒野の決闘 1946)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/929.html
荒野の決闘 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%92%E9%87%8E%E3%81%AE%E6%B1%BA%E9%97%98
映画『荒野の決闘』史実とフィクションを比べてみた
Yoko映画チャンネル 2023/10/27
https://www.youtube.com/watch?v=2OyCT5Yeg00
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駅馬車 | ジョン・ウェイン | カラー化 | 日本語字幕
https://www.youtube.com/watch?v=EFa5Xc3Ymnc
駅馬車で旅をする一行が、ジェロニモ(アパッチ族のリーダー)の脅威に直面しながら、旅の中でお互いについ て学んでいく物語。
『駅馬車』(1939年)
監督: ジョン・フォード
脚本: アーネスト・ヘイコックス(原作)、ダドリー・ニコルズ(脚本)、ベン・ヘクト(クレジットなし)
主演: ジョン・ウェイン、クレア・トレヴァー、アンディ・デヴァイン
国: アメリカ合衆国
公開日: 1939年2月10日(アメリカ)
撮影場所: ユタ州モニュメントバレー、アメリカ
あらすじ:
シンプルな駅馬車の旅が、ジェロニモ(アパッチ族のリーダー)が周辺で戦闘状態にあることで一変す
る。乗客には、酔っ払いの医者、女性二人、顧客の金を持ち逃げした銀行支店長、そして有名なリンゴ・キッドな
どが含まれている。
レビュー:
「この映画は、すべてが完璧に作り込まれています。基本的な人間の感情を非常にシンプルな方法で描いてい
て、何度でも心に響きます。人間の本質に対して、これほど真摯に向き合った映画は他にないでしょう。
この映画には、人間の基本的な美徳と悪徳がすべて描かれています。しかし、私が特に感銘を受けたのは、ハ
リウッドがすっかり忘れてしまったように感じる「基本的な人間の良識」が描かれている点です。リンゴ(ジョン・
ウェイン)がダラス(クレア・トレヴァー)に対して見せる態度、特に他の乗客たちが彼女をバイシュン婦だと見なして疎
外する場面での彼の振る舞いは、私たちが人間の良識として尊重すべき基本的なものを思い出させてくれま
す。彼が彼女に親切にするのは、単に「親切にしたいから」ではなく、彼女が他人に対して善意を持って接する
からです。彼女はその善行によって、リンゴの尊敬を勝ち取ります。まるでマグダラのマリアがキリストの尊敬を
勝ち取ったように。
この映画の映像美は本当に驚くべきものです。まるで一枚一枚が丹念に作り上げられた絵画のようです。
しかし、社会的な見せかけをすべて取り払った基本的な人間の美徳の表現が、最も心に響きます。そして、それ
をここまで力強く描いた映画は他にないでしょう。」
「私はあまり西部劇が好きというわけではありませんが、中には本当に気に入った作品もあります。『駅馬車』も
その一つであり、西部劇としてだけでなく、どのジャンルにおいても素晴らしい映画だと思います。この映画のす
べてが素晴らしく、オーソン・ウェルズが『市民ケーン』を準備する際に、この映画を40回も観たと言われるのも
納得です。撮影は本当に美しく、モニュメントバレーの風景はいつ見ても壮大です。音楽も非常に良く、シンプル
なストーリーながらも常に観客を引き込みます。脚本は巧みに書かれていて、キャラクターたちはどれも魅力的
です。さらに、この映画の大規模な追跡シーンは、映画史上でも屈指のアクションシーンだと思います。物語が
進むにつれて、登場人物の本質が明らかになっていきます。ジョン・フォードの監督は見事で、俳優たちの演技
も素晴らしいです。ジョン・ウェインがここで見せる演技は彼のキャリアの中でも最高の一つであり、ジョン・キャラ
ダインもまた印象的です。しかし、特に際立っているのはトーマス・ミッチェルです。全体として、この映画は西部
劇の基準を打ち立てた名作です。10/10」
駅馬車 (1939年の映画) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A7%85%E9%A6%AC%E8%BB%8A_(1939%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB)
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2024/09/25 (Wed) 05:23:48
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蓮實重彦、『ジョン・フォード論』を語る
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=14028713
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2024/09/26 (Thu) 17:48:04
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アメリカ映画 _ ジョン・フォード
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16871004
ジョン・フォード『駅馬車 1939年』『荒野の決闘 1946年』
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16870497
My Darling Clementine - いとしのクレメインタイン (ジョン・フォード 荒野の決闘 1946)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/929.html
ジョン・フォード 『怒りの葡萄』(20世紀フォックス 1940年)
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16870961
ジョン・フォード『わが谷は緑なりき』(20世紀フォックス 1941年)
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=16870974
蓮實重彦、『ジョン・フォード論』を語る
https://a777777.bbs.fc2bbs.net/?act=reply&tid=14028713
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2025/05/14 (Wed) 08:04:30
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ジョン・フォード『駅馬車 Stagecoach』1939年
監督 ジョン・フォード
脚本 ダドリー・ニコルズ
原作 アーネスト・ヘイコックス(英語版)
公開日: 1939年2月10日(アメリカ)
撮影場所: ユタ州モニュメントバレー、アメリカ
動画
https://www.youtube.com/watch?v=EFa5Xc3Ymnc
駅馬車 (1939年の映画) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A7%85%E9%A6%AC%E8%BB%8A_(1939%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB)
『駅馬車』(Stagecoach)は、1939年のアメリカ合衆国の西部劇映画。ジョン・フォード監督。主演はジョン・ウェイン。共演はクレア・トレヴァー 、トーマス・ミッチェル 、ジョージ・バンクロフト(英語版)。アーネスト・ヘイコックス(英語版)の1937年の短編小説『駅馬車(原題:The Stage to Lordsburg)』をダドリー・ニコルズが脚色している。
アメリカの西部劇映画を語る上で欠かせない名作であり、映画史を代表する傑作として高く評価されている。主演のジョン・ウェインはこの映画に出演する9年前の1930年に「ビッグ・トレイル」で主演に抜擢されたが不評で、その後長い不遇時代を過ごし、B級西部劇映画に出演しながら俳優としての実力を蓄えて、この映画の演技が認められて以降はジョン・フォード監督作品の看板俳優として主演を務めていくようになり、一躍大スターになった。
西部劇ではあるが、物語は駅馬車に乗り合わせた人々の人間模様が中心で、終盤にアパッチ襲撃と決闘という2つのクライマックスが描かれている。アパッチ襲撃のシーンは大胆なクローズアップによる撮影やヤキマ・カヌートによる見事なスタントで、スピーディーかつダイナミックなアクションシーンとなり、アクション映画史上不朽の名場面となった。1995年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された。
ストーリー
ジェロニモがアパッチ族を率いて居住地を出たという情報が飛び交っていた頃、アリゾナ準州トントからニューメキシコ準州ローズバーグに向かう駅馬車が出発した。乗客は町から追放されたダラス(クレア・トレヴァー)、アルコール中毒の飲んだくれ医者ブーン(トーマス・ミッチェル)、はるばるバージニアから来て夫のマロリー騎兵隊大尉に会いにいく貴婦人ルーシー(ルイーズ・プラット(英語版))、小心者の酒商人ピーコック(ドナルド・ミーク(英語版))であった。出発の際に南部出身の賭博師ハットフィールド(ジョン・キャラダイン)が「マロリー夫人の護衛」として乗り込んだ。御者(運転手)のバック(アンディ・ディバイン(英語版))とカーリー・ウィルコックス保安官(ジョージ・バンクロフト(英語版))が加わり、駅馬車は出発する。
さらに出発してすぐにトントの町はずれで銀行家ヘンリー・ゲートウッド(バートン・チャーチル(英語版))が駅馬車に乗り込んできた。彼は5万ドルを横領し、ローズバーグへ逃げて雲隠れするつもりであった。合計8名の駅馬車が砂漠にかかる時、突然銃声がして馬車が止まった。ライフルを軽々とクルリと回して現われたのは脱獄囚のリンゴ・キッド(ジョン・ウェイン)であった。保安官カーリーと御者バックはリンゴ・キッドとは旧知の間柄であった。リンゴが脱獄で500ドルの懸賞金がかけられていることも知っていたが、彼が父と兄弟を殺したプラマー兄弟に敵討ちをするためにローズバーグへ行くことも予知していた。そしてカーリーはリンゴがローズバーグに行くことを予想してこの駅馬車に乗ったのだった。「リンゴがプラマー兄弟と決闘しても殺される」に決まっていると考え、ライフルを取り上げてリンゴを逮捕した。リンゴの父とは同じ牧童仲間で父親代わりであったカーリーにとって、逮捕することがリンゴを安全にする方法であった。また皮肉なことに同乗した飲んだくれ医師ブーンは、かつてリンゴの殺された弟を治療したことがあった。
駅馬車は最初のステーションであるアパッチウェルズに到着する。ここでトントから随行してきた護衛の騎兵隊との交代の部隊がいなかった。ジェロニモがアパッチ族を率いて居住地を出た情報がある中、護衛なしで前進してローズバーグを目指すか、引き返すかの投票が行われ、ローズバーグに向かうことに決定する。
道中の馬車の中で、賭博師ハットフィールドはさかんにルーシーのために気を使い、ルーシーに銀のカップを差し出す。ルーシーはそのカップを見て「これはグリーンフィールド家の紋章では?」[注釈 2] と問う。ハットフィールドはどこかで賭けて儲けたものと云う。ダラスに対しては皆の目は冷たく、無視されている。そのことでリンゴが怒ったりしていた。また酒商人ピーコックが販売拡大の営業のため持ってきたサンプルの酒が、飲んだくれ医師に飲まれてしまう。
次のステーションであるニューメキシコのドライフォークに到着するが、ここでメキシコ人のクリスから「マロリー大尉が負傷してローズバーグに運ばれた」と伝えられてルーシーは倒れる。ルーシーは妊娠していてショックで産気づいてしまう。メキシコ人の牧童たちがジェロニモの襲撃を恐れて夜のうちに逃げ出し、クリスの妻も姿をかくしてしまう。飲んだくれ医師ブーンがコーヒーを浴びるように飲んで正気に戻り、ダラスの助けもあって無事にルーシーは女児を出産する。リンゴは道中親しくなったダラスにプロポーズし、一緒にメキシコに住もうと誘うがダラスは答えなかった。そしてダラスに励まされ、リンゴは敵討ちを諦めメキシコに逃げようとして、アパッチの狼煙を発見する。狼煙は襲撃の合図であった。リンゴはメキシコ行きを諦める。そして駅馬車はドライフォークから川の渡し場に行き、川を渡ってローズバーグを目指そうとした。
だがすでに渡し舟を含め川の渡し場全体が焼討ちにあっていた。そこで駅馬車に筏をつけてそのまま浮かして川を渡りきり、難関を突破した。渡っている間にアパッチの襲撃はなく、一同は安堵するが、渡し場でアパッチの光信号のようなきらめきを見たハットフィールドは警戒を続けていた。危機が去ったとして終着駅がもうすぐだとしてブーンが祝杯を挙げようとしたその瞬間、突然弓矢が飛び込みピーコックの胸に突き刺さった。ついに総攻撃をかけてきたアパッチ族に、駅馬車の男たちは必死に応戦する。バックは腕を打たれ、リンゴが先頭馬まで飛び移り手綱を引いた。やがて弾薬が底をつき、観念したハットフィールドは辱めを受けさせまいと最後の一発をルーシーに向けた時、アパッチの流れ弾に撃たれて命を落とす。その直後にラッパの音が聞こえ騎兵隊が到着し、危機一髪で駅馬車は難を逃れた。結局一人の犠牲者と二人の負傷者と共にローズバーグに到着する。
ローズバーグに着いてから、リンゴはカーリーに「10分だけくれ、絶対に戻るから」と云う。カーリーはライフルを渡して「弾は無いぞ」と云う。しかし実はリンゴは3発だけ隠し持っていた。ダラスにも「きっと戻ってくる」と言い残してプラマー兄弟のいる酒場に一人向かった。酒場ではルーク・プラマーがポーカーをしていて、リンゴ・キッドがやって来たと知らされて、その場に捨てたポーカーのカードはAと8の黒のツー・ペア[注釈 3] であった。ルークを筆頭とするプラマー三兄弟はリンゴと酒場の前でにらみ合う。一瞬の銃撃戦の末、酒場に再びルーク・プラマーが戻ってきた。ルークはカウンターに近付いた瞬間に床に倒れた。 リンゴは無傷でダラスの元に戻ってきた。カーリーとブーンが馬車を用意していて、リンゴはカーリーにダラスを牧場まで送るように頼む。カーリーはダラスもリンゴも馬車に乗せて送っていくことにすると言う。そういった後にブーンと馬車から降りる。カーリーとブーンは馬に石を投げ、彼ら(リンゴとダラス)を逃がすのだった。カーリーはブーンに「一杯おごるよ」と誘い、ブーンは「一杯だけな」と答え、ダラスとリンゴの二人が乗った馬車は荒野へ去って行った。
キャスト
ダラス クレア・トレヴァー
リンゴ・キッド ジョン・ウェイン
バック(御者) アンディ・ディバイン(英語版)
ハットフィールド ジョン・キャラダイン
ジョサイア・ブーン医師 トーマス・ミッチェル
ルーシー・マロリー ルイーズ・プラット(英語版)
カーリー・ウィルコックス保安官 ジョージ・バンクロフト(英語版)
サミュエル・ピーコック ドナルド・ミーク(英語版)
ヘンリー・ゲートウッド(鉱員・牧場主向け銀行頭取) バートン・チャーチル(英語版)
騎兵隊中尉 ティム・ホルト
ルーク・プラマー トム・タイラー(英語版)
製作
『男の敵』(1935年)などの監督作品がヒットし、人気監督となっていたジョン・フォードは、1937年にアーネスト・ヘイコックスの短編小説『ローズバーグ行き駅馬車(The Stage to Lordsburg)』(日本語版:ハヤカワ文庫『駅馬車』/井上一夫訳)の映画化権を2500ドルで獲得し、ダドリー・ニコルズと脚本を執筆。フォードが所属する20世紀フォックスに企画を持ち込んだが、当時衰退していた西部劇の映画化には興味がなく拒否され、その他大手の会社にも企画を持ち込むも相手にされなかった。そこで、独立プロダクションを立ち上げて製作活動を行っていたウォルター・ウェンジャーに話を持ち込み、53万ドルという低予算で作品を製作することとなった。フォードにとっては『三悪人』(1926年)以来の西部劇映画となった。後にジョン・フォード監督はこの映画の発想源はギ・ド・モーパッサンの短編小説『脂肪の塊』だと語っている[9]
独立プロでの低予算の映画であるため出演料も安かったが、トーマス・ミッチェル、ジョン・キャラダインなどといった芸達者な俳優を集めることに成功した。主演級の俳優については、ウェンジャーはリンゴ・キッド役にゲイリー・クーパー、ヒロインのダラス役にマレーネ・ディートリヒをそれぞれ起用しようと考えていたが、低予算であったため希望は実現せず、ダラス役にクレア・トレヴァー、リンゴ役にフォードの友人でB級映画専門の俳優だったジョン・ウェインという、フォードが希望していた俳優が起用される形となった。しかし、ほとんど無名だったウェインの主役起用は周囲から反対されていたという。
撮影は1938年10月頃に始まり、ユタ州にあるモニュメント・バレーで撮影を敢行した。この撮影以降フォードは多くの監督作品をモニュメント・バレーで撮影し、お気に入りの撮影スポットとした。
また、モニュメント・バレーに住んでいたインディアンのナバホ族が生活に困窮していたことを知った撮影隊は、彼らを撮影の裏方やエキストラとして雇い入れ、スタジオで規定されている報酬を払って生活を助けたというエピソードがあり、ナバホ族の雇用はその後の作品で撮影に来た際も続けていた。
ジョン・ウェインは無名であるにもかかわらず大役に抜擢されたため、共演者やスタッフたちはウェインのことを快く思っていなかった。それを知ったフォードは撮影中にウェインを罵倒し侮辱し徹底的にしごいた。それは共演者たちが駆け出しのウェインに反感を抱かぬようにするためのフォード一流の深謀遠慮であった。
クライマックスのインディアン襲撃の場面はカリフォルニア州にある乾燥湖で撮影が行われ、ウェインのスタントマンとして活躍していたヤキマ・カヌートがスタント・コーディネーターとして起用された。カヌートは馬から駅馬車を引っ張る馬に飛び移り、そこを撃たれ落馬した彼の体の上を馬車が通過するという危険なスタントを披露した。しかし、そんな危険なスタントのおかげでこの場面はハラハラするような迫力あるシーンとなった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A7%85%E9%A6%AC%E8%BB%8A_(1939%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB)
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2025/05/14 (Wed) 08:23:44
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ジョン・フォード『荒野の決闘』(My Darling Clementine)1946年
監督 ジョン・フォード
脚本 ウィンストン・ミラー 、サミュエル・G・エンゲル
原作 スチュアート・N・レイク『WYATT EARP FRONTIER MARSHAL』
音楽 シリル・モックリッジ、アルフレッド・ニューマン
撮影 ジョー・マクドナルド
製作会社 20世紀フォックス
公開 1946年12月3日
動画
荒野の決闘 1946 HD カラー MY DARLING CLEMENTINE 1946 HD COLOR
https://www.youtube.com/watch?v=Zr2llvCdvmw
荒野の決闘 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%92%E9%87%8E%E3%81%AE%E6%B1%BA%E9%97%98
『荒野の決闘』(My Darling Clementine)は1946年のアメリカ映画。ジョン・フォード監督による西部劇映画の古典的な作品である。主演はヘンリー・フォンダ。OK牧場の決闘を題材としている。詩情溢れる西部劇の傑作として名高い。
ジョン・フォード監督作品の西部劇映画の中でも『駅馬車』と並んで、最高傑作と評されている。『駅馬車』が動の西部劇なら、『荒野の決闘』は静の西部劇との声もある。また、平和でのどかな“#日曜日の朝”の描写は秀逸。
同一事件を扱った他の映画作品とは違い、アクション映画というよりも、ドラマとしての色彩が強い。無法の街が平和を取り戻す過程に、東部から恋人の跡を追ってきたクレメンタインの想いと、ドク・ホリディの心情、その情婦チワワのやりきれなさ、クレメンタインに対するワイアット・アープの淡い恋心等を絡めて、西部開拓時代の様子が風情豊かに描かれている。
日本でのリバイバル公開の際には「いとしのクレメンタイン」というサブタイトルがついたが、実はこちらが原題である。
実在のガンマン、ワイアット・アープ[1]本人からの聞き書きを基に、スチュアート・ナザニエル・レイクが著した半生記『ワイアット・アープ フロンティア・マーシャル』(邦題:『ワイアット・アープ伝 : 真説・荒野の決闘』)を原作とする、3度目の映画化作品。
1作目、Frontier Marshal(1934)邦題『国境守備隊』。ジョージ・オブライエン主演。
2作目、Frontier Marshal(1939)日本未公開。ランドルフ・スコット主演。
フォードは、この1939年版を観て『荒野の決闘』を撮る気になった。この2作目は、スチュワート・N・レイクの原作をもとに脚本家のサム・ヘルマンが書いたストーリーをもとにしている。『荒野の決闘』もこのサム・ヘルマンのストーリーをもとにしているため、両作品の基本的なプロットはほとんど同じとなっている。架空の人物である二人のヒロインも役名は違うがほぼ同様に登場する。『荒野の決闘』は3作目ではあるが、2作目の1939年版のリメイク作品という性質が強い。
ジョン・フォードはまだ駆け出しの頃に、撮影所を訪ねた晩年のアープと実際に会ったことがあり、そのとき本人から聞いた話のとおりに本作を作ったというエピソードがある。しかし、実際には『荒野の決闘』の人物設定やストーリー展開は史実からの乖離が非常に大きい[6][7][8][9]。
この映画の舞台はアリゾナ州のメキシコ国境近くのトゥームストーンであるが、撮影場所はそこから北へ約770kmのユタ・アリゾナ両州にまたがる、ジョン・フォード西部劇定番のモニュメントバレーである[10]。モニュメントバレーはナバホ族居留地内にあり[11]、フォードは25万ドルかけてそこにトゥームストンの町をそっくりセットとして建設し、長期ロケによる撮影に及んだ。
このため、撮影現場は実際に「荒野に孤立した町」となり、戸外でのショットの際、通りの彼方や建物と建物の間に、果て無く広がる荒野や奇岩が入ることになった。手前から奥まで縦に通った構図に、霧や砂埃が風で運ばれる様子や雲の様、遥か彼方を進む馬車隊などが自然に映り込む事により、空気感が増しリアリティや詩情が醸し出されている。また、一般の西部劇ではあまり見られない、荒野側から見た孤立した町の様子や、町と荒野の境目の情景が描かれている。当然、主要な建物の位置関係にも破綻が無い。フォードはさらにBGMの使用を極力廃し、自然の音を優先することにより画面の現実感を引き出している。
トゥームストンのセットは、撮影終了後もナバホの部族会議に寄付されるかたちで残されたが、1951年になって処分された。
キャスト
ワイアット・アープ ヘンリー・フォンダ
チワワ リンダ・ダーネル
ドク・ホリデイ ヴィクター・マチュア
クレメンタイン・カーター キャシー・ダウンズ
ストーリー
ワイアット、モーガン、ヴァージル、ジェームズのアープ兄弟は、牛追いとなってカリフォルニアまで牛の群れを運んでいた。途中の荒野で、クラントン一家の当主オールド・マン・クラントンと長男のアイクに出会う。牛を売れと執拗にもちかけられるが、ワイアットは断った。近くにトゥームストンという町があることを教わり、今晩行ってみようと答える。
その夜、街の近郊で野営をしていたアープ兄弟は、四男のジェームズが買った純銀の首飾りをネタに談笑していた。彼を故郷で待っている婚約者のコリー・スーへの土産なのだ。三人は若年のジェームスひとりを牛の群れの見張りに残し、暗雲の夜道をトゥームストンへ向かう。
夜だというのにけたたましい喧騒に満ちたトゥームストン。到着した三人は、理髪店に向かう。早速髭を剃ろうとした瞬間、銃声が鳴り響き銃弾が飛び込んできた。泥酔したインディアン・チャーリー[12]が、拳銃をぶっ放して暴れていたのだ。命が惜しい保安官は及び腰になり、その場で町長にバッジを返し退職を表明した。落ち着いて髭も剃れない状況に業を煮やしたワイアットは、無法者が篭城している娼館に二階の窓から侵入。頭を殴って気絶させ、引き摺り出してきた。感激した町長は、この町の保安官になってくれないかと依頼する。彼はワイアットの名前を聞き、有名なダッジシティの保安官だと驚くが、ワイアットは「元」保安官だとすげなく断る。
三人が野営地に戻ってみると、牛の群れは一頭もいなくなり、末弟ジェームズの射殺体が無言で豪雨に打たれていた。
保安官就任
町に取って返したワイアットは、ホテルに住まう町長の元を訪ね、保安官を引き受ける。彼の部屋を出たアープは、ホテルの玄関で土砂降りの雨の中を来たクラントン一家とはち合わせた。ランプの灯りの下、対峙する双方。かすかに雷鳴が聞こえる。牛を盗まれたのでこの町にとどまり保安官をすると告げるワイアット。「保安官?トゥームストンで?」嘲笑するオールドマンは、ワイアットの名を聞いた途端に青ざめる。
ジェームズの墓前に額ずくワイアット。この町を出ていく頃には子供が安心して住める町にしてみせると誓う。
保安官となったアープ兄弟は、職務の傍ら消えた牛の足取りを追っていた。クラントン一家は怪しいが決め手が見つからない。
ワイアットが酒場でポーカーをしていると、酒場の歌姫チワワが「一万頭の牛がいなくなった」という歌[13]を嫌がらせに歌いだす。さらにワイアットのカードを盗み見て賭博師に合図を送る。彼女は、賭博の元締めドク・ホリデイの情婦であり、ドクの留守中に保安官に就任したワイアットを疎ましく思っているのだ。ワイアットはチワワを水桶に突っ込んでお仕置きをする。折しも駅馬車の護衛から戻ったドクが賭博師をたたき出し、それは俺の仕事だというワイアットとの間に緊張が走る。お互いを牽制し合い一時は一触即発の状態となるが、二人はどちらからともなく折り合い、乾杯するに至った。
旅役者の失踪
そんな折、荒くれたトゥームストンの町に巡業のシェイクスピア役者がやってくる。町を挙げての大歓迎となるが、興業当日に行方不明となってしまう。怒り狂った住民たちは興行主をリンチしようとしてワイアットに止められる。ワイアットとドクは酒場で役者を見つけだした。クラントン一家に拉致されて芸を強要されていたのだ。銃で脅され、テーブルの上でハムレットを演じだす役者は、緊張のあまり台詞に詰まってしまう。するとそれを見ていたドクが静かに台詞の続きを語りだすのだった。だが途中で咳の発作を起こし、彼は外へと出ていってしまう。独りになったワイアットが役者を連れ帰ろうとした時、そうはさせじとアイク・クラントンが銃に手をかける。ワイアットは一瞬のうちに抜き出した銃でアイクを殴り倒し、もう一人の銃を撃ち落とした。何事かと裏から出てきたオールドマンは、息子たちの非を詫び彼らを送り出した後、鞭で激しく息子たちを殴り「……抜いたら殺せ」と呟くのであった。
東部から来た娘
トゥームストンの町に平和がやってきた。ワイアットは歩道上に持ち出した椅子に腰かけ、傍らの柱に足をかけて温かい日射しをあび、ぷらぷらとくつろいでいる[14]。駅馬車が到着して賭博師が降りてくるが、町にとどまらずに次の便で発てと促されて、頷き、そそくさと去る。人影がまばらになった時、馬車から清楚な風情の娘が降りてくる。思わず椅子から立ち上がるワイアット。駅馬車の屋根に積んだ荷物が下ろせずに困っている様子を見かねて、逡巡したのちに手伝いを申し出る。彼は娘の荷物を抱え、ホテルのクロークに案内し、ルームサービスの珈琲と頼まれもしない風呂の支度まで手配する。そんなワイアットを、偶然に居合わせたモーガンとバージルが、あり得ないものを見る表情で茫然と見送る。娘の名前はクレメンタイン・カーター。恋人のドク・ホリデイを探し、はるばるボストンからやってきたのだ。彼は嘗て将来を嘱望された優秀な外科医だったが、行方が分からなくなっていた。彼女の荷物をホテルの部屋まで運んだワイアットは、廊下をはさんだ向かいがドクの部屋だと教える。彼の部屋には、額に入った医師免許状とクレメンタインの写真の入った写真立てがあった。
その夜、クレメンタインと再会したドクは彼女を拒絶する。死病の結核を患い外科医の道をあきらめて西部を流れ、幾度とない命のやり取りの末、その名を聞けば泣く子も黙る破落戸と化し、賭博の元締めへと身を持ち崩した男(この部分は史実に基づく)にとっては、所詮無理な相談なのだ。“君が帰らないなら俺がこの町を出る”と言われ、クレメンタインは仕方なく東部へ帰ることを了承した。やけになって酒をあおるドク。チワワはドクをかまおうとするが、あっちへ行って馬鹿な歌を歌ってろと冷たく拒絶される。泥酔の挙句に銃を振り回しだしたドクは、ワイアットに殴り倒されてホテルの部屋へと運ばれる。
日曜日の朝
日曜の朝が来た。晴れやかな日射しの下、馬車に乗った人々が楽しげな音楽を奏でながらぞくぞくと町に集まってくる。ワイアットは、床屋で整髪料をべたべたにつけた七三分けにされ、香水をたっぷりと振り掛けられてしまう。本人は当惑気味だが、床屋は大満足だ。朝食をたらふく食べた弟たちはジェームズの墓参りに行くという。次々と集まる人々は彼らに故郷の日曜礼拝に向かう人達を思い出させる。バージルが「なんだかスイカズラの花のような香りがする」といいだすと、口をへの字に曲げ「……俺だ。……床屋で」と答えるワイアット。そこへ笑顔のシンプソン氏が家族を乗せた馬車で通りかかった。この集まりが教会建設の為の募金を集める集会であることを伝え、ダンスパーティへと誘う。ワイアットは治安維持の任務があるのでと丁重にお断りをする。
二日酔いの朝を迎えたドクは、床を見舞ったチワワに10日程メキシコへ行くと伝える。連れて行ってくれとせがむチワワに、それも悪くないな結婚式の準備でもさせておけとドクは答えた。
荷物をまとめたクレメンタインは、ホテルのロビーで街を去る駅馬車を待っていた。通りかかったワイアットに諦めが良すぎると引き留められるが、意思は固い。そこに風に乗ってかすかに教会の鐘の音が聞こえてくる。階段を下りてきた町長が、シンプソン氏の教会建設の目論見を嬉しそうに告げる。固かったクレメンタインの表情にも微笑みが浮かぶ。「ここの朝が好き。空気が澄んでいてきれい」深呼吸して「サボテンの花の香りが……」とつぶやく彼女に、「……私です。……床屋で」と律儀に答えるワイアット。クレメンタインからの礼拝への誘いを二つ返事で受けた彼は、彼女と腕を組んで教会へと歩き出す。ゆっくりと歩む二人を床屋が笑顔で見送る。かすかに聞こえてくる讃美歌が次第に大きくなっていく。やがて道の向こうにまだ骨組みだけの教会の塔が見えてくる。鐘が鳴っている。その下には大勢の人々が集い、声を合わせて歌っていた。
ジェームズの墓参りから戻ったモーガンとバージルは、ダンスパーティでクレメンタインと踊りまわるワイアットの姿を発見し、仰天する。
旅立ちの支度をしたドクは、ホテルのレストランで、ワイアットとクレメンタインがシンプソン氏をはじめとする街の住民たちと歓談しているところに遭遇し、悶着を起こす。クレメンタインに「君が出ていかないのなら俺が出ていく」とせまるが、ワイアットに「人を追い出すのは私の仕事だ。彼女は好きなだけここに留まる」と止められる[15]。ドクは「話は終わりだ、今度からは銃を持ち歩け」と捨て台詞を残し、駅馬車の護衛としてツーソンへと旅立った。
チワワは、クレメンタインの部屋へ駆け込み、ドクが自分を置いて行ってしまったのはクレメンタインのせいだと彼女につかみかかる。それを止めに入ったワイアットは、チワワの胸にジェームズが買ったはずの純銀の首飾りが下がっているのに気付く。誰にもらったと尋ねられたチワワは、クレメンタインへの当てつけに、ドクからのプレゼントだと答える。ワイアットはドクの後を追った。
犯人を追って
ワイアットはドクの乗った駅馬車に追いついた。話を聞かず、連れ帰りたければ腕ずくでこいと息巻くドク。抜き合う二人。ドクの銃はワイアットに撃ち落とされた。町に取って返した二人はチワワの部屋のドアを叩く。だがそのとき、部屋の中にはビリー・クラントンがいた。チワワは窓から彼を出し、二人を部屋に入れる。問い詰められた彼女は葛藤するが、ドクの嫌疑を晴らすため、ジェームズの純銀の首飾りをビリー・クラントンにもらったことを白状した。しかし次の瞬間銃声が響き、彼女は倒れる。馬に飛び乗って逃げるビリーをバージルが追跡する。
チワワは重傷ですぐに手術が必要だ。ドクは酒場のテーブルとありったけのランプを集め、麻酔もない劣悪な条件下で、クレメンタインを助手に緊急手術を敢行する。
バージルと撃ち合いつつ逃げるビリーは、自宅までたどり着くが門前でこと切れる。遅れてクラントン家にたどりついたバージルは、家内に招き入れられビリーの死体を見せられる。弔意を表し辞去するバージルを、背後からオールドマンが撃ち殺した。
チワワは痛みに耐え、手術は成功した。ワイアット達とささやかな祝杯をあげ、酒場を立ち去るドクを、戸口に佇むクレメンタインが讃える。その様子を見送りながら、恋をしたことがあるかとバーテンダーのマックに尋ねるワイアット。祝杯を干し酒場を出たワイアットは、突然の銃声に襲われる。馬で駆けて来るクラントン一家。バージルの遺体を路上に投げだす。「OKコラル[16]で待ってるぜ!」捨て台詞を吐き、駆け去って行く。
決戦
保安官事務所を町長とシンプソン氏が訪れる。助っ人を買って出た二人に、ワイアットは「身内のことだから……」と逡巡を見せる。
OKコラルにはクラントン一家が集結し、時の来るのを待っている。
再び保安官事務所のドアがノックされ、無表情のドクが入ってきた。「……チワワの容体は?」と問いかけるワイアットに、ドクは「死んだ。……何がドクター・ジョン・ホリデイだ」と吐き捨て、ショットガンを手にする。「いつやる?」「日の出だ」
夜明けが来た。ワイアットは、逮捕状を書き終えた町長とシンプソン氏に弾を抜いたショットガンを渡し、モーガンとドクのふりをしてもらうことにした。三人並んで大通りをOKコラルに向かう。その姿に相手が気を取られている隙に、本物のモーガンとドクは別ルートで側面へと回り込んだ。逮捕状が出たことを告げ自首を勧告するワイアットと、拒否するオールドマン・クラントン。ジェームズを殺したのは誰だとの問いかけに、オールドマンは二人とも自分が殺したと叫び返す。両者の間を駅馬車が駆け抜け、砂煙で視界が閉ざされた。その時アイクが発砲して決戦の火ぶたが切られ、“OK牧場の決闘”が始まった。
間髪入れぬワイアットの応射でアイクは倒れる。ドクは柵を乗り越えようとして咳の発作を起こし被弾する。モーガンは乱射せざるを得なくなるが、ワイアットが駆け抜けながらサムを撃ち倒す。柵にすがり身を起こしたドクはフィンを射殺してこと切れる。一人残ったオールドマンは小屋に追い詰められた。降伏の勧告に従い銃を捨てて出てくる。悲痛な声で息子たちの名を叫ぶオールドマン。みんな死んだと冷たく告げるワイアット。「お前は殺さん。せいぜい長生きしてもらう。俺達の親父の気持ちを味わえ。町を出て行け。流れて歩け」オールドマンは肩を落としてよろよろと歩き馬に乗る。モーガンはその様子から目を離さずに銃の弾を込め直している。去りかけた馬の歩みが止まり、オールドマンが振り向いて隠し持っていた別の銃を構えた。モーガンの連射。オールドマンは落馬し動かなくなった。戦いは終わった。柵の傍らにはドクの遺体が横たわっていた[17]。
別れ
町はずれに佇むクレメンタイン。モーガンの乗った馬車と馬に乗ったワイアットが来る。モーガンは別れの挨拶をして先に去っていく。馬を下り帽子を脱いで言葉を交わす。クレメンタインは町へ残り学校の先生になるという。一度故郷へ帰り事の次第を報告するが、また牛を追ってくるので必ず寄ると約束するワイアット。クレメンタインの頬にキスをし、握手をして馬に乗る。「実にいい名前だ。クレメンタイン」と告げ、モーガンを追う。クレメンタインは、果てしなく広がる荒野に向かい去りゆく二人をいつまでも見送っていた。
製作時期について
『荒野の決闘』はジョン・フォード監督の戦後第一作である。復員後一作目は『コレヒドール戦記』[18]だが、これは戦時中に撮影まで行われており、公開前に終戦を迎えたものである。よって、太平洋戦争終結後に最初に企画された作品[19]という意味では『荒野の決闘』がそれにあたる。[20]
本作の公開時には、劇場にヘンリー・フォンダとビクター・マチュアの復員を迎える垂れ幕がかかった。製作開始時に、所謂「フォード一家」のエキストラたちに招集がかけられたが、その中に応じない者達が居てフォードの不興を買った。だが、実は彼らが戦死したり負傷して身動きできない者たちであることを知らされ、フォードはひどく落ち込んだ、というエピソードが残されている。
『荒野の決闘』では、作中で多くの登場人物が各々の大切な人を失っていく。弟を二人まで亡くすワイアット。愛人を救えず死なせてしまうドク。全ての息子を殺されるオールドマン・クラントン。やっと再会した婚約者を失うクレメンタイン。そういった遣り場のない喪失感を描く一方で、一見その対極に見える、治安を回復した保安官に対する住民たちの感謝や、教会建設のためのダンスパーティの歓喜に包まれた住民たちの描写など、明るくのどかでしみじみとした平和な情景も丹念に描かれる。この両者が一体となって生み出される詩情は、「多くの犠牲を払って得た平和」を示唆しており、「太平洋戦争終結直後」という製作時の時代背景が密接に反映していると思われる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%92%E9%87%8E%E3%81%AE%E6%B1%BA%E9%97%98