777投稿集 3908452


山の遭難者が見る幻視

1:777 :

2023/05/07 (Sun) 15:51:36

山岳遭難ベテラン取材者が語る“不思議な体験”…「遭難して亡くなってしまう」民間救助隊員が出会った登山者の共通点は
羽根田治さんインタビュー #3
伊藤 秀倫
https://bunshun.jp/articles/-/62495

 遭難者はしばしば山の中で不思議な体験をする。

「それでいえば、奈良県の大峰山の弥山から縦走して、太古の辻から前鬼というところに下りようとして遭難したKさんのケースは、“幻覚見放題”という感じで印象に残っています」

 山岳遭難の取材を続けてきた羽根田治が挙げたのは、著書に登場するKさん(当時69歳)のケースだ。2泊3日の単独行の予定だったが、Kさんが綴った手記は弥山の山小屋に着いた初日(2011年8月5日)からやけに重苦しい。


〈宿泊者は私ひとり。拍子抜けである。前回来たときは土曜日で、40人ほどの宿泊客がいた。(中略)夕食時に缶ビールを飲むが、冷たくてますます寒くなる。夜は毛布を2人分敷いて寝るが寒い。シーンとしていて、まるで暗黒の世界である〉(羽根田治『山岳遭難の教訓』Kさんの手記より)

◆ ◆ ◆

幻覚が止まらない
 翌日、前日の疲れが残る重い足をひきずりつつ、深仙小屋を経て、太古の辻に着いたところで雨が降り出し、不安な気持ちが少しずつ膨らんでくる。そして前鬼へと下っていく途中で、Kさんはルートを見失って樹海に迷い込んでしまう。さらに7メートルほどの土手から滑落し、小さな渓流に足を取られて流され、ストックや眼鏡などを失ったKさんは初めての野宿を余儀なくされる。

〈足がだるいので足台があればと思ったら、目の前に足台がさっと出てきた。ところが足を乗せるとすとんと足が落ちた〉(前掲書)

 もちろん足台などあろうはずもない。Kさん自身も「これが幻覚か」と納得するが、翌日以降、さらに幻覚に拍車がかかる。

〈あちこちに旗が立っており、楼門もある。信者の詰所のような建物もある。渓流沿いに遊歩道があり、公衆電話を探すと下のほうに3台のボックスが並んでいるので向かう。近づくと場所が変わる。そこに向かうが、また別のところに変わる〉〈突然、すぐ近くで男の声がして(姿は見えない)、「この上に宿坊があるから泊まればいい」と言う〉(いずれも8月7日、前掲書)


〈サーッと音がしたかと思うと、まわりの景色がいっせいに光り輝き出した。不思議な光景である。この近くに大きな寺院があって、ライトアップしているのだろうと思う。しばらく見とれていると、そのうちに光が消えてもとの景色になった〉(8月8日、前掲書)


なぜ幻覚を見るのか?
 結局、Kさんは遭難から5日後の11日になって奇跡的に救出されるのだが、興味深いのは、幻覚はおもに山中を動き回っていた7日、8日に集中して見ており、一カ所にとどまっていた後半はほぼ見ていないという点だ。羽根田はこう語る。

「不安や焦燥にかられて、がむしゃらに動き回っているときは幻覚を見やすいのかもしれません。Kさんによると『夢はすぐ忘れるが、幻覚はいつまでもはっきりと覚えてるんです。正気の状態で見聞きしたのと同じなので、幻覚だったのかどうかは、後日、合理的に判断するしかない』そうです」

 遭難した焦りと不安が脳に作用し、目の前の受け入れ難い現実の中に「見たい幻」「聞きたい幻」を現出させるのだとすれば、それもまた生物の生存本能の為せる業なのかもしれない。


民間救助隊員が見たもの
 ところで、羽根田自身は山の中で幻覚を見たり、不思議な体験をしたことはあるのだろうか。

「そういう話はよく聞きますけど、実際に自分が見たことはないです」と言いながらも、羽根田はある民間救助隊員に取材した際に聞いた話を教えてくれた。

「その人が中央アルプスの千畳敷で登山者に指導していたときのことだそうですが……」

 ここでいう指導とは、登山口へやってくる登山者の中で、たとえば装備などが不十分そうな人を見かけたら、「どちらまで行かれるんですか」などと声をかけ、無理がありそうだと判断したら、ルートの変更を薦めたり、場合によっては登山を中止するよう助言することだという。

「それでロープウェイから降りてくる登山者たちを見ていると、ときどき『二重に見える人』がいる、というんですね。その人の背後に、もう1人本人と同じ人が陽炎のように浮かんでいる。要するに腰から上がダブって見える。『そういう人は、後で必ず遭難して亡くなってしまうんです』と。どういう理屈なのかわかりませんが、これは私も聞いていて怖かったですね」


二度と帰ってくることはなかった
 かといって「あなた、山に行くと命はありませんよ」と言うわけにもいかない。それでもその救助隊員は、「二重に見える人」には「ちょっと計画に無理がありますよ」「顔色がすぐれないようですよ」などと声をかけて何とか思いとどまってもらおうとしたが、そういう人たちはみんながみんな「いや、大丈夫です」と言って出発していった。そしてみんな二度と帰ってくることはなかったのである。

 ここから羽根田の話は意外な方向に展開していく。

「……でもそういうことはあってもおかしくないので、信じていないわけではないです。実際に自分では見てないけど、自分がおかしくなっているのを見られたことはあるので」 


 それはカメラマンと2人、早春の剱岳に登ったときのこと。一日の行動を終え、テントを張り、食事をとって2人とも眠りについた。すると夜中、カメラマンは何かの気配に気付いて目が覚めた。見ると横で寝ていたはずの羽根田が上半身を起こして、何かをムシャムシャ食べている。彼は「こいつ、ひそかに何かおいしいものを持ってきて、夜中に1人で食べてやがる」と半ば呆れながら、暗闇に目を凝らす。すると気付いた。羽根田は確かに横になって寝ている。えっ、じゃあ身を起こしているのは――。


「彼によると、寝ている僕の上に女の人が正座して座りながら、何か食べていたというんですね」

 カメラマンは恐怖のあまり、その場で羽根田に声をかけることもできず、寝袋に潜り込みひたすら朝が来るのを待ったという。

「自分はもちろんそんなの覚えてないし、とくにその後、何か山でヘンなことが起こるということもなかったんで。未だに意味がわからないんですけども」

 当の羽根田はあっけらかんとしたものだが、この原稿を書きながら私は今も鳥肌が立っている。

「山の怪異」も「山の神秘」も結局は同じことの裏表なのかもしれない。人智を超えているからこそ、人は山に惹きつけられるのだろう。

2:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/05/07 (Sun) 16:54:50

川に潜む危険 そこで起きているのは「おいで おいで現象」
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2013年11月 パーキンソン病患者の幻覚体験 _ 伝説の遭難者 yucon氏の体験について
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3:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/05/07 (Sun) 16:56:47

不思議なアイヌのシャーマンの超能力
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