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1:保守や右翼には馬鹿しかいない
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2023/02/20 (Mon) 20:22:29
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死者の霊が憑依する体験
死んだらどうなるのか? 知っておかねばならないときかもしれない
2023年02月20日
https://ameblo.jp/tokaiama20/entry-12790179916.html
今朝は北朝鮮が2発のミサイルを****した。昨日はICBMだったらしい。
私は、北の背後にロシアがいると考えている。いずれ、日本に向けてホンモノの核ミサイルが飛んでくる日も近いような気がしている。
金王朝****政権を生み出したのはスターリンだったが、どうみても存続理由のない金王朝が死に体で生き延びている理由は、ロシアや中国が、日本・米国連合と直接対峙せず、北朝鮮を防波堤=クッションとして利用し、逆に軍事的な圧力をかけるために密かに援助され、生かされているからだと考える。
だから、旧東側勢力が、西側軍事拠点である日本列島を攻撃するとき、北朝鮮を矛と盾にすることになるのだろう。
つまり、北朝鮮から核ミサイルが****され、北朝鮮が軍事攻撃されることで、ロシア・中国は安泰というわけだ。もちろん米軍も核攻撃を行うだろう。
核戦争の危機と同時進行で、巨大自然災害の危機も迫っている。
南海トラフM9クラスは、西日本太平洋側を壊滅させるともいわれている。もしかしたら、それは同時に起きるのかもしれない。
地質学的には、それほど遠い過去ではない縄文時代の7300年前、屋久島近くの鬼海カルデラで過去1万年以内で世界最大の噴火が起きた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AC%BC%E7%95%8C%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%A9
この噴火は、九州中南部を火砕流で覆い尽くし、九州縄文文化を壊滅させたといわれるが、一方で遺跡に人骨が見つからないことから、このとき船で逃げた縄文人が、太平洋諸島や南北アメリカ大陸のモンゴロイド先祖になったという説もある。
もしも、この噴火が今再現されたなら、ほぼ数千万人の日本人が死滅するといわれる。
火山噴火は核戦争の数千倍のエネルギーを持っているが、核戦争のような放射能汚染をもたらすことはない。
世界最大級の火山活動は、インドネシアのトバ、日本の鬼海カルデラ、北米イエローストーンなどで遠くない将来に起きると予想されている。
イギリスの科学者によるシミュレーションでは、もしイエローストーン国立公園の破局噴火が起きた場合、3 - 4日内に大量の火山灰がヨーロッパ大陸に着き、米国の75%の土地の環境が変わり、火山から半径1,000km以内に住む90%の人が火山灰で窒息死し、地球の年平均気温は10度下がり(場所によっては12度)、その寒冷気候は6年から10年間続くとされている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%B4%E5%B1%80%E5%99%B4%E7%81%AB#:~:text=%E7%A0%B4%E5%B1%80%E5%99%B4%E7%81%AB%EF%BC%88%E3%81%AF%E3%81%8D%E3%82%87%E3%81%8F%E3%81%B5%E3%82%93,%E3%81%A8%E5%91%BC%E3%81%B6%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%82%82%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82
もしかすると、もうすぐ第三次世界大戦が起きて世界中が核戦争の惨禍のなかで膨大な死者が出るかもしれない。これは、毎日のウクライナ戦争に関するニュースが、ひしひしと緊張感を増してくれている。
終末核戦争では「核の冬」が出現するといわれ、それを生き延びて未来に自分を保全できる人は、ごくわずかしかいない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E3%81%AE%E5%86%AC
核兵器の使用に伴う爆発そのものや、広範囲の延焼(火災)によって巻き上げられた灰や煙などの浮遊する微粒子(数時間から数年にわたって大気中を浮遊する)によって日光が遮られた結果、発生するとされる。
ほとんどの研究のシミュレーションでは爆発が核兵器によるものであるか否かは考慮されていないので、正確には「核の冬」ではなく「地球規模同時火災による寒冷化現象」である。
最初に提唱された当時は、太陽光が大気透明度の低下で極端に遮断されることから、海洋植物プランクトンを含む植物が光合成を行えずに枯れ、それを食糧とする動物が飢えて死に、また気温も急激に下がることが予想されるなど、人間が生存できないほどの地球環境の悪化を招くとされていた。
しかし、後の様々な研究やシミュレーションにより当初の過大性が指摘されて、提唱者本人も誤りを認めている。現在では、爆弾の数が100個程度の場合、数ヶ月から数年程度、1ー3℃程度の地域的な寒冷化と見積もる研究が多い。
しかし、放射能を帯びた死の灰が降り注ぐことによる催畸性の問題、大規模核戦争への恐怖心や核廃絶というイデオロギーもあり、核兵器の危険性を説明するうえで、たびたび過大に見積もられた最初のシミュレーションが検証なく引用されている。
21世紀現在までに核戦争は実際に発生していないが、考古学・地質学による地球各地の化石・地質調査や生物学による人類や他の動植物のDNA解析によって、過去において大規模な火山噴火に伴う「火山の冬」が何度も発生している事が確認されている。
例えば、トバ・カタストロフ理論によれば、7万-7万5000年前にインドネシアのスマトラ島にあるトバ火山が大噴火を起こして気候の寒冷化を引き起こし、当時の人類の人口が1万人にまで減少したとされる。
また有史以降、1816年の「夏のない年」として知られる事例では、1815年にインドネシア中南部、スンバワ島に位置するタンボラ山で発生した過去1600年間で最大規模の噴火の影響でヨーロッパやアジア(中国、日本)に影響を及ぼした記録がある。
他にも、メキシコのエルチチョンが1982年に、フィリピンのピナトゥボ山が1991年に噴火した事例が知られる。
空中の塵による日光遮蔽とそれに伴う危機というほぼ同様の事態として、約6600万年前にメキシコのユカタン半島付近に直径約10kmの巨大隕石(チクシュルーブ衝突体)が落下したことが知られている。
この隕石落下が、地球上の全生物の大量絶滅の引き金になったと推定されている「K-Pg境界説(約6500万年前の恐竜をはじめとした大量絶滅シナリオ)」が挙げられる(隕石の冬)。しかし、この隕石によってもたらされた爆発の威力はTNT火薬換算で1億メガトンと推定されており、地球上に存在する全核兵器による爆発エネルギー(TNT火薬換算で30億トン)のおおよそ3万倍である。
理論では全面核戦争が引き起こされた場合、世界各地で熱核爆発によって発生した大規模火災を経て数百万トン規模のエアロゾル(浮遊粉塵)が大気中に放出され、これが太陽光線を遮ることにより、数か月に渡って暗雲が地球規模で垂れ込める。その間に植物の死滅・気候の急激な変化が起き、地球全域に渡る生物層(生態系)の壊滅的な破壊や文明の崩壊を予測している。
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一部抜粋引用以上
この「核の冬」は、ヨハネ黙示録などに描かれた「暗黒の三日間」の予言に酷似している。それが核戦争由来なのか、破局噴火や隕石由来なのかは分からないが、地球上が数日間、暗黒に包まれて、巨大な気象変動が起きるという予言は、以下のようにたくさんある。
【 暗黒の三日 (THREE DAYS OF DARKNESS)、歴代の預言者たち 】
http://mnb.orgfree.com/YHWH_WORD_MESSAGE/messengers/3-DAYS-DARKNESS.htm
わが出口王仁三郎も、人類は3%も生き残るのが難しいと予言している。
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5967194.html
まあ、逆に、全員が死ぬわけではなさそうな希望もある。しかし、生き残る3%の人々は、「死んだ者を羨む苛酷な人生が待ち構えている」とも予言されている。(ファティマ第三予言)
https://ameblo.jp/evolution-the-amana/entry-12674382152.html
私は、自分が、どうせ死が近い運命なので、生きることに固執しているわけでもなく、若い頃から単独沢登りクライミングに夢中になってきたので死への恐怖もないのだが、死後の運命の方に強い興味がある。
たまたま、東日本震災に関する死者の霊憑依記事を見たので紹介しておく。
2021.07.21 死後の世界は近くにある… 津波の犠牲者に「憑依」された女性の体験
https://gendai.media/articles/-/85001?page1
【奥野修司氏が、このたび単行本『死者の告白 30人に憑依された女性の記録』を上梓した。今回は、高村さんの「憑依」体験の一つを紹介する。以下の導入は、この記事から。】
https://gendai.media/articles/-/84947
兵隊の「除霊」が終わると、また次の霊が……
高村さんはといえば、読経が終わった頃からすでに体に異変が起きていた。下半身がない兵隊が彼女の体から出て行ったのと入れ替わるようにして、別の霊が彼女の体に侵入しようとしていたのだ。
憑依されて体を乗っ取られないようにと必死に抵抗していたが、もう無理だとわかると、金田住職に向かって「次の人が出てきます!」と叫んだ。
儀式が終わったのだから帰るものと思っていた金田住職らは、一瞬何が起こったのかわからず、茫然としていた。事前に聞いていなかったから、これは予想外の展開だった。
「震災関係で亡くなった人かと思います。お願いします。出します!」
ゆっくりと説明している余裕はなかった。
映画館で映画を見終わって、さぁ帰ろうと立ち上がったら、突然、新たな映画が始まったようなものだと、彼女は言う。
「兵隊さんを送り出して、自分の魂を体に戻してホッとしたと思ったら、いきなりでした。体を鷲摑みにされて、ベリベリと剝がされるような感覚というか、強い力でドンと押されて心臓が飛び出したような衝撃というか……」
金田住職は、誰が出てくるのかわからず、慎重に見守った。そうしているうちに、彼女は意識を失ったかと思うと、断末魔のような声を上げて喉元をかきむしったり、畳の上をのたうち回ったりし始めた。息苦しいのか何度も咳き込み、よだれを垂れ流していた。何かを吐き出そうとしているらしく、何度もえずいた。
死者の「死」を追体験する
住職は彼女の肩を摑むと、「英ちゃん、大丈夫か!」と、住職夫人とかわるがわる声をかけながら、必死に状況を把握しようとしていた。
彼女は溺れかけていたのだ。もちろん実際に溺れていたわけではないが……。
「突然でした。口の中、耳の中、穴という穴に泥水が入ってきたんです。息ができないどころか、吐き出すこともできない。周囲は真っ暗な水の中で、最初は水の中にいることさえもわかりませんでした。突然、わたしが地上から瞬間移動したみたいに、水の中で溺れているんです。
自分に何が起きているのかわからなくて、とにかく必死に手足をばたつかせていました。あれが、初めての溺死体験でした」と高村さんは言う。
「憑依されたら、いきなり水の中ですか? それも溺死中?」
「ええ、溺れているところからのスタートでした。皆さん(津波による死者の霊)、何が起きたのかわからないうちに死んでいるので、亡くなる寸前の場所からスタートしたり、いちばん印象に残っている場面からスタートしたりします。人によって違うんです。
この方(高村さんに憑依した霊)は、自分が死んだこともわからない状態だったので、溺れ死ぬところからスタートしたようです」
憑依した霊は津波に吞み込まれたのだろう。死者の霊とリンクする彼女も、同じように津波に吞まれて溺死する場面で幕が上がったのだ。
もちろんこれは彼女の視点からのストーリーであって、金田住職とは時間軸も空間軸も違っているそうだから、2人が見た世界は異なっていたはずだが、ここでは高村さんの体験を中心に物語をすすめる。
「わたしが溺れて死ぬと、少し経ってからわたしの体に別の魂が入りました。そしてわたしの魂が追い出されたのです。肉体を失うと、真っ先に何を失うかというと、声を失うんです」
見たり聞いたりはできるが、自らしゃべることができなくなるのだという。
「死者の霊が憑依するには、(高村さんが)死ぬことが必要なんですか?」
「おにぎりが食べたいと言った男の子の場合は、そういう体験は一切ありませんでした。ある人とない人の違いは……、わかりませんね」
「死後の世界」の身近さ
憑依が完了したのだろう。それまでの荒々しかった呼吸が落ち着いたと思うと、突然、本堂中に響くような野太い男の声で叫び始めた。
「ワカナ! ワカナぁぁ〜〜!」
その叫び声は彼女にも聞こえていたが、溺死体験の後だからフラフラで集中できず、ただ見ているだけで精一杯だったと高村さんは言った。
3 ・11の後、金田住職は他の宗教者らとともに三陸海岸を行脚した
「口の中に入った泥や砂を吐き出したくって、何度も空えずきを繰り返していました。 耳や目にも泥が入っていて、そのうえ冷たくて重たくて、今にも死にそうでした。いや、わたしは溺死したんでしたね。死後の世界はあると知っていましたが、こんな近くにあったのかと驚きました」
死後の世界で溺死とは理解しかねたが、もう一つわからないことがあった。
「こんな近くにあった? どういう意味ですか?」
「昔からわたしは、亡くなった方たちの魂と共存しているのが当たり前だったので、死後の世界はないと思っていたのです。だって死者がそばにいるわけですから。
つまり、死後の世界というのはなくて、単純に肉体を失った人がこの世にいて共存していると思っていました。ところが、亡くなり方によっては……、たとえば自殺するとか、殺されたとか、何らかの理由で亡くなった方たちがとどまる死後の世界があることに気づいたのです」
「どういう世界なのですか?」
「ひと言でいうとカオス的な世界でしょうか。『あいまいな世界』のことです。自分の死を受け入れてない人、殺されて血を垂らしている人、自殺した人、死刑になった人……、血まみれの子供もいました。
あまり思い出したくない場所ですね。理由があるとはいえ、そういう世界に来るしかなかった人たちもいるんですね。それまで、そういう場所とつながったことがなかったので、こんな近いところにあったのかと驚いたのです」
「その時の高村さんも、その死後の世界にいたというわけですね」
「そうです。寒くて寒くて、全身が濡れていました。服は濡れて重く、体も鉛のように重たかった。何が起きたのかわかりませんでしたが、なぜかこれからも同じことが続くんだと思いました」という。魂が寒いと感じるというのが、僕にはちょっと意外だった。重いというのも不思議だ。死後の世界に行っても重力があるのだろうかと思ったが、慌てて頭の中から思考のかけらを消した。
いずれにしろ、彼女にすれば、これをとば口にして震災の霊たちが次々とやってくるという、そんな予感でいっぱいだったのだ。
そして、それは現実になった。
金田住職が、野太い声で叫ぶ男に向かって、「あなたは誰ですか!」と尋ねた。
彼女は、暗闇の中を浮遊しながら状況を眺めていたが、見えているのは「ワカナ!」と叫ぶ男だけで、金田住職の姿は見えていない。ただ男の声も住職の声も聞こえていた。おそらく男も同じように金田住職の姿は見えないが、自分に尋ねられていることはわかっているので、声は聞こえたはずだという。
前出の下半身がない兵隊も、金田住職の問いに対して「あなたは誰ですか」と尋ね返したのは、姿が見えていなかったからだと彼女は言う。
「お前こそ誰だ! ここはどこだ?」と男が問い返した。
まさしく即興の物語のスタートである。
「ここは栗原市の寺だ。私はそこの住職だ」
「なんで俺は寺にいるんだ。あん? 住職だと? なんで俺の前に坊主がいるんだ。ワカナはどうした?」
「ワカナとは誰なんだ? あなたはどこにいるんだ?」
「ワカナは俺の娘だ。俺がどこにいるかって……」
男はあたりを見回す。真っ暗で寒く、自分の身体がびしょ濡れになっていることに初めて気づいたようだった。
「ここはどこだ……、何も見えない。暗い……」
「地震が起きたことはわかってるな?」と金田住職は確かめるように言う。
津波で死んだことがわからない霊
男ははっと気づいたように声を荒らげた。
「そうだ! 地震が来て、妻から『ワカナを迎えに行けない。渋滞にはまった』とメールが来たんだ。その時、防災無線で津波が来るって放送があったのを覚えている。だから、だから俺は慌ててワカナを迎えに海沿いの道を車で走っていたんだ。ああ、娘のいる学校へ迎えに行くところだったんだ。俺を迎えに行かせろ!」
金田住職は「それは無理だ」と静かに言った。
「なんでだ! 行かせろ!」
「その地震も津波も、もう1年前のことだからだ」
「え⁉ いちねん、前……」
下半身のない兵隊と違い、彼は自分が死んだことを知らなかった。地震も津波も1年前の出来事だということを、この時初めて知ったのだ。
金田住職の言葉に、男が膝からくずおれるようにへたり込むのを彼女は見た。しかし彼女は、口の中に入った泥や砂利を吐き出したくってもがいていた。耳や目にも泥が入っていて、体は凍りそうなほど寒かった。初めて体験する溺死は衝撃的で、意識はあったものの、立っていられなかったという。
金田住職らは、彼女がいきなり畳の上に倒れたので心配そうに見守っていた。
「本人は津波から1年経っていることを知らなかったのですか?」
「だから溺死からスタートなのです。下半身がない兵隊さんの場合は、自分の死を納得していましたが、心残りがありすぎたので、やはり死ぬところからスタートしたんですね。この男性は、そもそも自分が死んだのを知らないから、死を受け入れていません。それが1年も経っていることにようやく気づき、急に現実が襲ってきたみたいです」
娘のワカナは小学生だった。男は若かったような気がすると彼女は言う。体格が良くて強面で、ちょっとやんちゃな雰囲気があり、まだ二十歳になるかならないかの若い時分に結婚した印象だったそうだ。
「苦しくないか? 私の言う意味がわかるか?」と金田住職。
「わからない、暗い……」
津波に吞まれて海中にとどまっているのだろうか。
「ここはどこだ? 俺は死んだのか?」と男は矢継ぎ早に尋ねる。
「あなたは死んでいる」
「そんなはずはない! 俺には体がある、手足がある。ワカナを迎えに行かせろ!」
「その体はあなたの体ではない。その体から出て行きなさい」
「うるせえ! ワカナはどうなった? 死んだのか? 生きてるのか?」
金田住職はじっと聞いていた。男は「俺を迎えに行かせろ」と何度もしつこく言った。
それを聞いていた高村さんは、溺死体験でぐったりしていたせいか、一時は自分の体をくれてやろうかと思うほど投げやりになっていたという。そこへ、金田住職の毅然と言い切る声が聞こえてきた。
「あなたは死んでいるのだ!」
男は黙った。
「他にもたくさんの人が死んだのだ」
「本当に死んだのか? じゃ、今こうやって話しているのは何だ!」
そんな押し問答が続いたあと、男はようやく観念したかのように声を落とし、「俺はやはり死んだのか? 津波で? 他に何人死んだのだ?」と弱々しく尋ねた。
金田住職が「2万人が死んだ」と言うと、男は「なに2万人⁉ そ、そんなに死んだのか」と絶句したあと、「俺のワカナはどうなった?」とすがるように言った。
「わからない」
「俺はそれさえも知ることができないのか」
「そうだ、受け入れなさい!」
男はそれを聞くと号泣した。「なんでだよ、俺を行かせろよ! 娘を迎えに行かなきゃいけないんだ。この体があるなら行けるだろう! ああぁぁ〜」と、あたりかまわず悲愴な声を上げたが、もう以前の勢いはなかった。
「親ならわかるだろう。この人(高村さんのこと)にも親がいるんだ。自分の娘がこんなことになったと知ったら、どんな気持ちになる? あなたも親なら、わかるだろ? この人を親の元へ返しなさい」
男はただただ「わあぁぁ〜」と泣き続けた。
住職から、光の世界に導くと言われたのだろう。泣くだけ泣いたらおとなしくなり、諦めたようにその場に正座する姿が見えたと彼女は言う。
「納得」ではなく「諦め」
「この人は、娘のところに行けるから納得したというわけではないのですね」と僕が尋ねると、「全く納得していません」と高村さんは言った。
死に臨んだ時、死を覚悟できるかどうかは「納得」できたかどうかだといわれるが、大半は「諦め」なのかもしれない。がんで死に逝く人を見ても、死ぬのは嫌だ嫌だと死を受け入れようとしなかったのに、体力が奪われていくにつれて、最後は生に執着する力も消えて諦めの境地に入っていく。そんな状態だったのかもしれない。
「受け入れるしかなかったのでしょうね。津波から1年も経っていることや、自分が死んでいることを知って、『あなたも親なら』と言われたら、やはり諦めて受け入れるしかなかったのだと思います」
高村さんは言った。とはいえ、金田住職から、「あなたは死んでいるのだから受け入れなさい」と言われ、霊が、まるで裁判官に判決を言い渡されたかのように、この世への執着を捨てて光の世界に行こうとするのが不思議だった。東北では、まだ僧侶に対する敬意の念が薄れていないということなのだろうか。
「光は見えないか? 光をさがしなさい」と金田住職が言った。
男は必死に光をさがしているが、「見えない。人が多すぎて何も見えない。真っ暗だ」と困ったように言った。
「これから、あなたと娘と奥さんのことを思ってお経を読むから、光をさがしなさい」
しかし光は見つからず、「ワカナ、ワカナ〜」と、まるで迷子になった子供のように名前を叫んでいた。そのたびに住職の読経が止まり、男に語りかける。
高村さんも立ち上がって一緒に光をさがし始めたが、その時、初めて自分がいた世界を見て「地獄か!」と思ったという。
「よく目を凝らすと、あたり一面が人の海でした。いわば、満員電車の中にいるみたいに、死んだ人たちがひしめき合っているのです。泣き声、叫び声、すすり泣く声、ヒステリックに叫ぶ声、ぶつぶつとつぶやく声、声、声、声……。人間ではない声も聞こえてきました。彼ひとりでこの人垣をかき分けながら進むのは並大抵ではないと思い、手助けするつもりでその男性の横に並びました。そして一緒に人を、というか浮遊する(死者の)魂を押しのけたんです。その感触は今も残っています」
「男がいたという海の中をかき分けて進むのですか?」
「溺死したあとは、別に海の中にいるわけではないんです。溺死した時は海の中にいましたが、それが終わるとチャンネルを変えたみたいに瞬間移動して次のステージに移ります。それが真っ暗な世界なのです。そこを必死に……」
「必死に、ですか?」
「ボーッとしてたら、いきなり光をさがしなさいと言われたんです。自分自身が生き返る確証もない。だったら、自分の体を奪い返すしかないと思ってがむしゃらでした。
真っ暗な中で必死にかき分けていたら、何かにつまずいた気がしたので見ると、泥だらけのベビーカーが転がっていました。それを踏みつけるようにしてしばらくすすむと、ようやく風を感じる場所に出たのです」
「風を感じる場所?」
「ええ、どう表現したらいいのか、たとえるなら、暗闇だった地下を通り抜け、ようやく地上に出たという感じでしょうか。そこは明るくて、風が感じられる場所でした。そうそう、追い風でしたね。そこに出ると、男性はその風に押されるようにして、光の方へ、光の方へとすすんでいったんです。それを確認すると、わたしは急いで自分の体に戻りました」
彼女が意識を取り戻すと、その場にいた全員が無言で彼女を見つめていた。予想もしなかった展開と、無事に戻ってきたことに安堵したのだろうか。
憑依していた霊が消えたというのに、泥臭いような生臭いような何ともいえない臭いがいつまでも残った。口の中にまだ泥が入っている感覚があり、しばらく口の中でジャリジャリと音を立てているような気がした。
通大寺からの帰り道、喉が潰れたように声が出なくなっていたので、なんとか水を飲もうとしたが、逆に咳き込んで戻してしまった。喉から出血していたらしく、吐いた水の中に血がまじっていたという。
その後、彼女は数日間、熱を出して寝込んだ。
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引用以上
さて、もうすぐ核戦争か巨大震災か、はたまた巨大噴火か巨大隕石か分からないが、たぶん凄まじい大量死が起きることは間違いない。
今のウクライナやトルコの惨劇は、人類全体が、これから遭遇する運命の予兆だと思うしかない。
上に紹介した霊憑依のドギュメントは、我々がそうした死に遭遇したときに起きる事態を教えてくれる。
私は子供の頃から霊的感受性の強い方だったので、たくさんの心霊体験をしている。
憑依されたことも一度や二度ではない。
上の憑依例は、「幽冥界」と呼ばれる霊界と現象界の中間に彷徨う霊のもので、覚悟や予備知識のない人々が遭遇する世界である。
霊的世界に対する知識が確立していれば、こうした幽冥界を飛び越えて霊界にゆけるともいわれる。
そのために必要なものは、「覚悟」と「利他主義」の心構えだろうと私は思う。
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