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廃れた温泉 _ 鬼怒川温泉

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2022/06/18 (Sat) 18:57:51


廃れた温泉 _ 鬼怒川温泉


【ゆっくり解説】日本温泉街 鬼怒川 日光がヤバすぎた!心霊、怪奇現象。絶対に近づいてはいけない場所。 - YouTube
2021/11/06
https://www.youtube.com/watch?v=4xFq7HoSjBs

自治体も手が出せない事故物件。霊は静かにしておこう。心霊現象証言。バブル時代の負の遺産。手を出せない理由、温泉街周辺の観光スポットも合わせて、ゆっくり解説していきます。


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鬼怒川温泉の廃墟 (栃木県日光市) - 新日本DEEP案内
http://deepannai.info/kinugawa-onsen-ruins/
http://deepannai.info/kinugawa-onsen-ruins/2/


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鬼怒川温泉が寂れて廃墟な理由をまとめてみました。 2014.9.2

顧客目線のサービスが未だに無い温泉街です
http://www.i5ch.com/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0/%E9%AC%BC%E6%80%92%E5%B7%9D%E6%B8%A9%E6%B3%89%E3%81%8C%E5%AF%82%E3%82%8C%E3%81%A6%E5%BB%83%E5%A2%9F%E3%81%AA%E7%90%86%E7%94%B1%E3%82%92%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%BE%E3%81%97/6883/


真夏が終わろうとしているこの時期に旅に慣れている人は、秋の紅葉シーズンの予約を入れます。いまなら11月1日から3日の連休で紅葉シーズンの予約も取りやすいです。4日前まではキャンセル可能です。興味がある人は予約を入れておきましょう。

楽天トラベルのほうがじゃらんよりもちょっと安かったりします。

さて、都内だと比較的簡単に旅行へ行けるのが日光鬼怒川です。鬼怒川温泉には特急が出ており、行きやすかったりします。

しかし、鬼怒川温泉をグーグルマップのストリートビューを見た時にシャッター通りでバブル期に建設した建物の荒廃具合が凄まじく、とんでもなく寂れている印象があります。10年前にも鬼怒川温泉に行ったことがありますが、さらに寂れています。

さざなみ壊変

http://sazanami.net/20120115-future-diary-kinugawa-asaya-hotel/


さざなみ壊変という個人サイトでは、鬼怒川温泉の寂れ具合を写真で伝えています。

ウエスタン村が廃墟

いまさらですが鬼怒川温泉に紅葉で子供を連れて行くならば、遊ぶところは何処か?日光東照宮に幼児が遊んで楽しめるところはありません。

東武ワールドスクウェアが金券ショップで2500円の入場が1500円くらいまで暴落しています。そういうところがいいのか・・・。

そう言えばウエスタン村というのもあったなぁと調べると2006年に破産し、廃業していました。いまではすっかり廃墟です。

http://newclassic.jp/12244

スクリーンショット 2014 09 02 6 28 12

そう言えばロープウェイなども鬼怒川にあったなぁと思ったので調べると、ホームページが消えていました。廃業したのかも分かりません。

とにかく鬼怒川温泉の廃れっぷりがすさまじいです。家族で行くには厳しい。日光は日光東照宮があり、観光として栄えていますが鬼怒川温泉は凄まじく不便です。

特急で行くと、時間つぶしが効かない

これだけ寂れている鬼怒川温泉なのに顧客サービスは悪い

まず、チェックインは16時です。スペーシア鬼怒川の特急で都内から移動すると、12時半に到着するしか無いのですが荷物を預かることすらありません。

ホテルで無料のロッカーすらないのです。それでロビーで16時まで待つなら場所はロビー開放していますとか平気でいうわけです。

駅前ですら寂れており、鬼怒川温泉は到着後、行くところがありません。唯一、温泉街なのにコンビニのセブン-イレブンがあり、100円コーヒーを買ったり、コンビニ弁当が供給されているのが安心します。どんな温泉街なんだと思うくらいです。

大広間で知らない人と食べる罰ゲーム感覚

大広間で食事するのも時代錯誤です。

バブル期は企業の団体旅行が鬼怒川温泉のメイン収益でしたので小学校の体育館のような大広間で夕飯を知らない人たちと御膳をカーテンが閉まって何もないステージに向かってもくもくと食べます。たまに一人旅をしている人もいます。こういう人は一人でこの大広間の中、誰とも喋らずに固形燃料に火を付けてもくもくと食べます。変な罰ゲームのようなボッチ気分になります。

ステージはカーテンが掛かっており、演芸などが行われることはありません。まったくもって顧客目線を意識していないホテルばっかりです。

個室の風呂は絶望的

鬼怒川温泉は、企業の団体旅行で潤ってきたため、色々なものが現代の個人で旅行へ行くような対応が出来ていません。

個室にある風呂はなし!!!もしくはあってもビジネスホテル以下の古いユニットバスです。

よほど格安旅行に行きたいならそういうのもありと思いますが別に人件費と維持費が掛かるため、そこまで安くはありません。なのでわざわざ温泉街に行っても草津温泉のような大浴場もありません。足湯が何年も前に何とか出来ただけです。

個室貸切露天風呂という雰囲気を味わうには鬼怒川温泉は適していません。温泉街なのに温泉を楽しめない。風呂が苦痛という始末です。

これなら都内の大江戸温泉などスーパー銭湯のほうがまだマシと思えることでしょう。

観光地としては廃業、廃業で何もなし、お店も廃業、温泉旅館も廃業でシャッター通りを通り越し、バブル期の建造物の老朽化と塗装剥がれなど、寂れ具合が凄まじいです。廃墟です。

それでさらに顧客目線ではないバブル期に導入したサービスを続ける鬼怒川温泉には旅行者は年々、減る一方です。

日光東照宮がある東武日光駅に鬼怒川温泉駅から移動するには電車で片道40分掛かります。バスも走っていますが40分掛かります。日光東照宮をメインにするならば日光に泊まるわけです。鬼怒川にはロープウェイもウエスタン村も何もなく、寂れており、時間をつぶすには適当に紅葉を見るしかありません。

5時間ベンチに座り、山でもボーっと見て、チェックインでも待ってろ!!店はない!!観光地もない!!!赤ちゃんのおむつは自分で持っていけ!!ドラッグストアも何もない!!

そんなところへ家族連れが行きたいとは思わないわけです。

日光江戸村は、場所的に行きにくいですが1名5000円近くも入場料が掛かるのでディズニーランドに近いくらい高いイメージです。ならば子供をキッザニアでも連れて行ったほうがいいやとなるわけです。日本人観光客も日光江戸村は減っており、海外に宣伝に出かけて外国人観光客を呼び込んでおり、近年は増収増益に改善しています。

鬼怒川温泉で寂れていますが日光江戸村は、努力をしています。この努力が鬼怒川温泉にはまったくないのです。日光江戸村に行きたい場合、鬼怒川温泉は選択にならないわけです。

国宝の日光東照宮に外国人が観光に来て、江戸村で時代劇の世界を堪能する。外国人としては最高の組み合わせです。どちらも日光にあるわけです。鬼怒川ではないのです。
http://www.i5ch.com/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0/%E9%AC%BC%E6%80%92%E5%B7%9D%E6%B8%A9%E6%B3%89%E3%81%8C%E5%AF%82%E3%82%8C%E3%81%A6%E5%BB%83%E5%A2%9F%E3%81%AA%E7%90%86%E7%94%B1%E3%82%92%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%BE%E3%81%97/6883/  


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もはや「ありきたり」のSL、東武が巨費投入…衰退一途の鬼怒川温泉復活の狙い、失敗か
http://www.asyura2.com/17/hasan123/msg/564.html
http://biz-journal.jp/2017/09/post_20520.html

2017.09.10 文=小川裕夫/フリーランスライター Business Journal

 夏休み真っ盛りの8月10日、東武鉄道がSLを復活運行させた。今回復活させたSL「大樹」は、1回限りのイベント運行ではない。土日祝日や夏休み・大型連休・年末年始など、年間140日ほど運行する列車だ。

 かつて、日本全国を走っていたSLも近代化の流れで汽車、そして電車へと置き換わった。東武でもSLの運転は終了していたが、51年ぶりにSLを復活運転することになった。SLを運行する区間は、日光市内の下今市駅―鬼怒川温泉駅間。わずか12.4キロメートルしかない。

 SL復活でにわかに注目を浴びる東武は、SLの復活運行に向けて並々ならぬ情熱を注いできた。東武からSLの復活プロジェクトが発表されたのは、2015年の夏。半世紀前にSLの運行をやめていた東武は、車両を保有していなかった。また、車両だけではなく、SLの運行には方向転換のための転車台などの設備も必要になる。ハード面の整備だけでも、SL運行には莫大な費用がかかる。加えて、SLを運転する機関士・機関助士の育成、整備士も必要だ。

 車両や施設、人材育成の費用は安く見積もっても30億円。これらに加え、今後はランニングコストもかかる。通常の電車とは異なり、SLはメンテナンスが割高だ。そうした金勘定を考慮すると、話題性こそ抜群だがSLは運行だけで収益をあげることはできないとされてきた。

 東武が赤字覚悟でSLを復活させる背景には、東武が開発してきた観光地へのテコ入れといった思惑が色濃くにじんでいる。東武は、国内のみならず世界からも多くの観光客を呼び寄せる浅草・日光というネームバリューのある観光地を沿線に抱える。一方、東武が主導して開発した鬼怒川温泉は昭和50年代後半から衰退し、今もそれに歯止めがかからない。鬼怒川温泉には、東武が特急スペーシアを運行しているが、鬼怒川の魅力が薄れればスペーシアの乗車率にも大きく影響を及ぼし、東武の屋台骨を揺るがしかねない。今回のSL復活は、まさに鬼怒川の再生を賭けたプロジェクトでもあった。

 つまり、東武はSLの復活運転だけで採算が取れなくても、鬼怒川温泉に多くの観光客を呼び寄せることや東武そのもののブランド力を高めて沿線の不動産価値を向上させること、関連グッズの売上を伸ばすことを狙っている。それが達成できれば、SL運行は大成功といえる。

■集客効果に疑問

 だが、事はそう簡単ではない。今やSLを運行しただけで、簡単に会社のブランドが向上し、観光客が増加する時代ではないのだ。東武関係者は語る。

「今回のSL復活運転は社運をかけたプロジェクトですので、東武鉄道のみならず系列の旅行代理店、ホテルなどからも大きな期待が寄せられています。一方、東武が運行するSLはC11というタイプです。C11はそれほど珍しい車両ではなく、集客効果には疑問があります」

 実はSL運行をフックにして鉄道会社全体で利益を出すという考え方は、旧国鉄時代から試みられている。例えば、1979年に山口県の山口線でSLが復活しているが、その背景には「東京圏や大阪圏から新幹線で山口県まで行き、そこからSLに乗る」という、いわば新幹線とセットの抱き合わせ商法的な狙いがあった。

 旧国鉄分割民営化後も、JR東日本は96年から磐越西線でSLの運転を開始。磐越西線で走るSLは、歳月を経て運行区間を新潟駅―会津若松駅まで拡大。今やJR東日本の名物列車になった。磐越西線で走るSLも単体で利益を出すのではなく、新幹線とセットで稼ぐことが狙いにある。

 また、2014年からJR東日本は東日本大震災の復興を目的にして、岩手県の花巻駅―釜石駅間でもSL銀河の運行を開始。こちらも好評を博している。

 新幹線とセットで稼ぐというSLのビジネスモデルが確立する一方で、各地でSLが続々と復活運転したこともあって、SLは戦国時代さながらの様相を呈した。東武が地盤にしている関東圏だけを見ても、秩父鉄道が1988年に、真岡鉄道が94年にSLを復活運転させている。

 秩父鉄道は35.3キロメートル、真岡鉄道にいたっては41.9キロメートルもSLが走行する。東武の12.4キロメートルと比べると、規模の差は歴然としている。そうした部分からも、東武のSL運行は苦戦が予想されている。

「浅草駅から発車して東京スカイツリーを眺めながら走るという話なら、ほかの鉄道会社とも対抗できます。しかし、浅草駅発着は現実的に難しい。転車台の整備なども大変ですし、ほかの列車ダイヤにも影響が出てしまう。SL運転のために列車ダイヤが狂ってしまったら本末転倒です。また、浅草のような市街地を走らせるにはSLが排出する煙の問題もクリアしなければならない」(前出・東武関係者)

 東武が復活運行させたSLだけに、当面は活況を呈するだろう。話題性もあって、SLの雄姿を見にくるギャラリーや撮り鉄もたくさん集まることが予想される。しかし、そうした人たちは乗車してくれるわけではないから、東武の運賃収入増にはつながらない。そうした金を落とさないファンを、どう金を落とす上客に変えていくのか、といった課題の解決もこれからだ。

 社運を賭けた東武のSLの復活運行、果たして吉と出るか凶と出るか。


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進む劣化と進まぬ解体、消えた経営者…鬼怒川温泉“廃墟群”はなぜ生まれてしまったのか
竹内 謙礼 2022/07/02
https://bunshun.jp/articles/-/55566


 栃木県にある鬼怒川温泉のホテルの廃墟群がSNSで話題になっている。

「鬼怒川温泉といえば廃墟」

「鬼怒川温泉の廃墟群とか有名よね」

「鬼怒川温泉なんて、廃墟ホテルばっかりだったわよ」

 こうしたコメントと一緒に朽ち果てたホテルや旅館の写真がアップされており、YouTubeを検索すると廃墟ツアーと称した鬼怒川温泉の動画が数多く見受けられる。

 気になって調べてみると、どうやらバブル期に拡大したいくつもの温泉が、その後に倒産。おまけに、経営陣だけが“逃げて”、残された従業員たちが最後の日まで何とか運営し続けたという温泉もあるという。


 いったい、鬼怒川温泉で何が起きているのだろうか――。



鬼怒川温泉駅に降り立つと…
旅行客の姿が目立つ鬼怒川温泉駅

この記事の画像(28枚)
https://bunshun.jp/articles/photo/55566?


【東京から2時間】
進む建物劣化と進まぬ解体工事、そして消えた経営者…
「鬼怒川温泉」の今の姿を写真で一気に見る

 鬼怒川温泉駅に降り立つと、周辺はコロナが収束に向かっていることもあり、平日にもかかわらず、中高年や大学生の旅行客が目に付いた。駅周辺には大型ホテルが点在しており、さびれた雰囲気はまったくなかった。

温泉街らしく、鬼怒川温泉駅前には早速足湯が

ふれあい橋近くの階段絵。観光客らしき親子が記念撮影を楽しんでいた

 そんな駅周辺から10分ほど歩くと、渓谷沿いにちらほらと廃墟となったホテルが目に付くようになる。

 鬼怒川にかかるくろがね橋から渓谷を見下ろすと、無人となったホテルが目立つようになり、風光明媚な渓谷の景色に水を差していた。観光客の気持ちを考えると、外壁がはげ落ちたホテルや、草や蔓が生い茂った建物などで興ざめしてしまう向きがあるのは事実だろう。



 ただ、それら廃墟群は鬼怒川温泉のごく一部の光景であり、駅からも離れた場所にあるため、頻繁に目に触れるものではない。

 ネットにアップされている写真や動画だけを見ると、あたかも鬼怒川温泉全体が廃墟化しているような印象を受けてしまうが、鬼怒川温泉全体の中でも廃墟になっているところは、ごく限られた狭いエリアのみである。

 夜の街にも繰り出してみたが、数は少ないものの、居酒屋やスナックなどはしっかり営業していた。コロナ禍によって閉店した店が多いと聞いていたが、コンサルタントとして経営に関わる仕事をしている自分にしてみれば、現在の地方都市温泉街としては頑張って営業している部類に入ると思う。


夜の廃墟群にも行ってみた。真っ暗闇にそびえ立つ巨大な建物は確かに不気味だったが、営業している大型の宿泊施設も周辺には多く、部屋の明かりも想像以上に多く点いていた。



 金曜日の夜ということもあって、浴衣を着たカップルや年配者も街を散策しており、そこには廃墟のレッテルが張られた寂しい温泉街の姿は微塵もなかった。

観光スポットの「ふれあい橋」。温泉街らしく浴衣を着た人が歩く

 SNSで広がる「廃墟」のイメージと、実際の現地の雰囲気と。このギャップは、いったいどういうことなのだろうか――。


進まぬ解体と「建物の劣化は急激に進んでいます」
「建物の劣化は急激に進んでいます。日光市としては建物の開口部を板で塞ぎ、不法侵入させない対策を徹底しています」

不法侵入を防ぐため、入り口に立てられたベニヤ板

 そう話すのは日光市役所建築部建築住宅課・渡辺佳行課長。しかし、現状、廃墟の対策には苦戦を強いられているという。

「実態調査を行っているのですが、ホテルの持ち主が分からず、手が付けられない物件が数多くあります。建物が河川の崖沿いにあるため解体も難しく、道路も幅が狭いために大きな重機が入りにくいのも、解体作業が困難な理由の一つになっています」(渡辺課長)



ホテルを解体しようにも道路が狭いため工事車両が入りづらく、線路も近いので作業スペースの拡張もできない

 地域再生事業として建物を解体し、公園などにした事例もあるが、廃墟全体の数からみればほんのわずかしかない。

 ネット上では建物1棟あたりの解体費用が1億だ、いや2億だと言われているが、工事の目処すら立っていないため、正確な解体費用は導き出せていないという。当然、日光市の予算だけでは解体することができず、栃木県や国にもアプローチを試みているものの、具体的な対策案は残念ながら出てきていない。

ホテルを取り壊して公園にしているケースもある

一大観光地だった鬼怒川温泉に何が起きたのか
 こうした問題を抱える鬼怒川温泉だが、そもそも、廃墟となったホテルや旅館も、かつてはかなりの規模の一大観光地だった。

「鬼怒川温泉は東京から2時間以内という立地の良さで、昔は団体客で大いに賑わいました」

かつての鬼怒川温泉の写真

くろがね橋から見た現在の景色

 こう語るのは、日光市役所の観光経済部観光課・篠原義典さんだ。

「ただ、バブルが崩壊し、旅行客が個人向けにシフトしたことで、部屋数が多く、大宴会場を備えるホテルが多かった鬼怒川温泉は、観光客の減少に直面することになったんです」(篠原さん)


 1999年に日光東照宮が世界遺産に登録されたことで、いったんは観光客の減少には歯止めがかかったかにみえたものの、2011年に発生した東日本大震災の影響で国内外からの観光客が激減し、鬼怒川温泉は再び大きな打撃を受けることになる。

 しかし、ここで彼らは諦めなかった。その後、地域再生事業を活用して駅前広場を新しくしたり、地域のサービス向上のために従業員向けの講習会を開催したりしながら、鬼怒川温泉はどん底から再び観光客を少しずつ増やしていったのである。同じく日光市役所観光経済部の藤原観光課・細井正史課長は次のように語る。

日光市役所


「訪日客が増えたことも後押しになりました。平成19年の訪日客の宿泊客数は8万人でしたが、令和元年には12万人まで増加しました」


 バブルの崩壊、東日本大震災と大きな苦難を乗り越え、這い上がろうとしていた鬼怒川温泉。しかし、2020年、それまで以上の苦難がやってくる。コロナ禍だ。

 新型コロナウイルスによって訪日客の客足は急落。2020年には85%減の1万8000人、2021年には2000人となり、バブル崩壊や東日本大震災とは比べ物にならないほどの観光客の減少幅となった。細井課長は嘆息して言った。

「県民割やGoTo、訪日客の回復には大いに期待しています。だからこそ、観光業の回復に水を差すようなネット上の廃墟群の写真や情報は、鬼怒川温泉にとって大きなマイナス要素でしかないんです」

鬼怒川温泉の街並み。大型のホテルも立ち並び、街全体に活気もある

「なんで鬼怒川ばかりが…」
 取材を続けていると、立ち寄った飲食店で店の主人が愚痴をこぼした。

「他の温泉地にも廃墟になったホテルがたくさんあるんだよ。それなのに、鬼怒川ばかりがネットやテレビに取り上げられてさ」

 主人によると、団体客がピークに達していた時代は、街を練り歩く人が浴衣をはぎとられるほど土産屋の客引きが多く、夏に行われる「龍王祭」では、多くの観光客が訪れて街中が大いに賑わっていたという。

かつての鬼怒川温泉の写真。お祭りの様子


 しかし、そのピーク時の全盛期があったからこそ、鬼怒川温泉の廃墟は“バブルの遺構”として注目されてしまうところがあった。光と影の部分がクローズアップされてしまうのは日本を代表する有名温泉地としての宿命とも言えた。


一方で、たしかに一面ばかりが注目されすぎているきらいもある。

 鬼怒川温泉の廃墟群に行ったことを自慢したいがために、廃墟の部分だけを写真におさめてSNSにアップする旅行者もいるだろう。コロナで旅行客が少ないことをいいことに、人気のない観光地を撮影して、あたかも街全体が廃れているような写真をアップするのは、いわゆるSNSの写真を“盛る”という行為に近いのかもしれない。

 “演出すること”をことさらに責め立てるつもりはないが、実際に現地まで足を運んだ私の個人的な感想としては、「鬼怒川温泉=廃墟」というのは風評被害の面が大きいように思われた。




当時を知る人物は、何を語るのか
 ただ、一部とはいえ、鬼怒川温泉に廃墟群があるのは事実である。立地面の解体しづらさもさることながら、とりわけ問題をややこしくしているのは、権利関係が複雑になったまま、当事者たちの行方が知れないケースがあることだ。

 地元の人たちに対して多大なる迷惑をかけており、地元愛が少しでも残っていれば、倒産する前に誰かに売るなり、更地にするなりして、経営者として後始末をするべきではなかったのか――。

 当時の事情を知る人物を辿るうち、バブル絶頂期のホテル経営の実情を知る人物を取材することが出来た。鬼怒川温泉で古くからホテルを営む「鬼怒川パークホテルズ」の小野吉正会長である。

 当時のことを尋ねた私に、小野会長は回想するように語り始めた。

「ホテル経営の場合、社長や従業員の手腕だけでなく、立地だったり、食事だったり、温泉だったり、さまざまな要素が絡み合うことで、経営状態が大きく変わってしまうところがあるんです。

 景気のいい時は、その点が大きな差として表れていなかったんですが、景気が悪くなり、宿泊客が減っていくと、その総合力の差が少しずつ開いていって、経営が続けられるホテルと、そうでないホテルに分かれてしまったんです」

鬼怒川沿いのホテルの夜景

バブルがはじけ、業界を取り巻くトレンドが変化。鬼怒川温泉は…
 当時、銀行も旅行代理店も急増する団体客に対して“イケイケドンドン”の状態で、ホテルの経営者もその勢いに乗じて部屋数を次々に増やしていった。


 しかし、バブルがはじけ、業界を取り巻くトレンドが団体旅行から個人旅行にシフトしていった際、たくさんの部屋数と大宴会場を抱えた鬼怒川温泉のホテルは、時代の流れに対応することができなかった。

「その昔、鬼怒川温泉駅は今の場所ではなく、現在は廃墟群があるくろがね橋周辺にあったんです。

くろがね橋近くの街並み

 当時から立つホテルは全体的に建物が古く、そもそも修繕が難しかった。くわえて、温泉が川沿いからしか出なかったことで、解体しづらい渓谷沿いにホテルが集中してしまっていました。


渓谷美を求めて多くのホテルが川沿いに建設されたことが、逆に建造物の撤去を難しくさせた。写真は鬼怒川パークホテルズから見下ろす鬼怒川

 他にもいろいろな問題が重なって、タイミングの悪かったホテルは長らく解体されぬまま、あのような廃墟群となってしまったんです」(小野会長)



「お客が増えたからといって、再びすべての部屋を稼働させようとすると…」
 コロナが収束に向かい、国内の観光客や訪日客が増えれば、鬼怒川温泉のホテルは再び従業員を増やして対応していくことになるだろう。場合によっては客室を増やし、売上を伸ばす方向に舵を切っていくホテルも増えていくはずである。

 しかし、そのような策に出れば、バブル期に客室を増やし、最後は朽ち果ててしまったホテルの二の舞になってしまう可能性もある。


膨れ上がった客室のキャパを臨機応変に縮ませることができないことは、すでに鬼怒川温泉の廃墟群が物語っている。このままひたすらに訪日客を受け入れていけば、日本全国の温泉地に廃墟のホテル群が誕生することになるのではないか。



 私のこうした問いに、小野会長は危機感をにじませるように答えた。

「部屋が100ある中、コロナ禍ではそのうちの50ぐらいの部屋を使って経営をしている状況でした。


 しかし、お客が増えたからといって、再び100の部屋を回そうとすると、再び経営に負荷がかかってしまい、どこかで無理が生じてしまいます。

 これからは日本の人口も減っていきますし、働き方改革で従業員を確保することも難しいです。これらの社会情勢に柔軟に対応していくためには、ホテルは100の部屋をフルに回すのではなく、60~70ぐらいの部屋を使って、ゆっくりと利用者の方に時間を過ごしていただきながら最大限の利益が出せる経営にシフトしていかなければ、生き残ることが難しくなっていくのではないでしょうか」

 そのような抜本的な施策を打つためには、経営努力だけでは解決できないことが多いとして、さらに続く。

「銀行や国が、宿泊施設に対して『コロナで貸したお金をすぐに返せ』というスタンスだと、ホテル側も焦って売上を取りに行かざるをえなくなり、結果的に無理な経営になりかねない。

 そうならないためにも、支払いペースをもう少しおさえるなど、ホテルや旅館の経営者にゆとりを与えなければ、観光客や訪日客に長期休暇を楽しむ欧米型のサービスを提供することはできないと思います」

鬼怒川の街を走るレトロ調のバス

アフターコロナと“旅行の時間”
 小野会長の信念が反映されてなのか、鬼怒川パークホテルズは、大きな中庭を構え、庭園茶房やガーデンテラスなどの施設を持つ。部屋数を増やすことよりも、宿泊者に有意義な時間を過ごしてもらうための空間作りに、長らく力を入れてきたのが特徴だ。当座の売上だけを取りに行くのではなく、リピート客に何度も足を運んでもらえるような方針をとり続け、結果として景気に大きく左右されることはないという。

鬼怒川パークホテルズの入り口

鬼怒川パークホテルズの中庭。落ち着いた雰囲気が訪日客に人気だという

 鬼怒川温泉で廃墟となってしまった宿泊施設の経営者たちも、バブル期にもう少し余裕を持った“態勢”で臨んでいれば、無理をして部屋数を拡張することも、大きな借金を背負うこともなかったのかもしれない。そう思えば、景気が上向いたときに、自分たちは何を優先してお客にサービスを提供すればいいのか、廃墟になったホテルたちは身をもって教えてくれているような気がする。

 廃墟の解体にも相当の時間がかかる以上、今後も、鬼怒川温泉の廃墟群の写真や映像は、そこだけが切り取られたかたちで広まっていくこともあるだろう。長期にわたって地元の人たちが気を揉むことが予想される。

不法侵入をしようとしたのか鍵が壊された形跡が


 しかし、廃墟のホテルが生まれてしまった背景には、当時、「ゆっくりと旅をする」という文化が日本に根付いていなかったことが大きな要因といえるのではないか。その“ゆっくり”を実現するためには、ホテルや旅館の経営に対して、金融面からも支援政策が必要なのかもしれない。そうしなければ、私たちはいつまで経ってもせわしない旅行を続けることになりかねない。これではバブル期に旅行した団体客となんら変わりがないだろう。

 アフターコロナで旅のスタイルを見直す機会を得た今、鬼怒川温泉の廃墟群から、私たちはもう一度、旅行そのもののあり方を学ぶべきではないだろうか。
2:777 :

2022/07/11 (Mon) 06:49:54


バブル遺産の温泉街「鬼怒川温泉」に行ったらほとんど廃墟化してた - YouTube
2022/04/26
https://www.youtube.com/watch?v=Ph1ZHHfV6Ho
3:保守保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/03/31 (Fri) 02:11:03

【気になる!】鬼怒川温泉の光と影 「廃虚群」が観光復活の“妨げ”に
2023/03/28
https://www.youtube.com/watch?v=U24yAytb1pc

栃木・日光市にある観光地「鬼怒川温泉」は、東武・浅草駅から特急列車で約2時間で行ける関東有数の温泉地です。しかし、30年前をピークに観光客が減少。最新のデータでは、ピーク時の約4分の1となる85万人ほどにまで落ち込みました。コロナが落ち着き、訪日外国人が増えるなど、観光に明るい兆しが見えてきたなか…鬼怒川温泉の現状はどうなっているのか? 取材しました。
(2023年3月28日放送「news every.」より)
4:777 :

2023/06/07 (Wed) 21:39:52

【バブル遺産】経営破綻の連鎖…国による銀行再建の生贄となった鬼怒川温泉の末路【廃墟】
根岸のわくわく社会科見学
2023/01/07
https://www.youtube.com/watch?v=SIZC-Y4lTQY
5:777 :

2023/06/08 (Thu) 09:24:49

【あさやホテル宿泊記】バブル時代の高級感がすごい温泉宿に宿泊しました
根岸のわくわく社会科見学
2023/01/08
https://www.youtube.com/watch?v=HInsTksLiIY

鬼怒川温泉の大人気ホテル、あさやホテルに宿泊した際の様子をご紹介します。バブル時代に73億円をかけて大改修した豪華絢爛な館内…そのわりに値段は普通ですが、その秘密とは?鬼怒川温泉の歴史とともに解明します。
6:777 :

2023/07/01 (Sat) 19:29:08

バブル遺産旅!巨大廃墟が残る温泉街「鬼怒川」とは?
ナオヒロ / Naohiro
2023/06/04
https://www.youtube.com/watch?v=htooAETaN-U

【今回の紹介先】
鬼怒川温泉 遊水紀行 ホテル大滝
https://hpdsp.jp/hotel-otaki/
7:777 :

2023/07/14 (Fri) 14:42:01

【バブル遺産】バブル時代に繁栄。衰退した鬼怒川温泉の現在とは…
のぶりん
2023/03/12
https://www.youtube.com/watch?v=xaJdWfQHzsc

3ヶ月ぶりの投稿です。1本目が何故かバズって沢山の人に登録していただき驚いております。収益化が出来次第どんどん旅に出て投稿頻度を上げていこうと思います。

今回訪れたのはバブル時代に栄えた鬼怒川温泉です。浅草駅から特急に乗り行きました。

昭和の時代に建った巨大旅館の廃墟が残り、これらが問題となっていますが、解体費用や国道への影響が考えられ未だ残ったままです。

廃墟旅館があるのは鬼怒川温泉駅から少し離れた場所で一部に集中しています。
廃墟はありますが、駅前は活気付いていて多くの新しいお店もある素晴らしい温泉街です。是非訪れてみてください。

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2023/07/21 (Fri) 18:10:18

外国人女子で温泉旅行!初めての鬼怒川温泉でバラ風呂を貸切で旅を満喫!@yanaimo @watanabeirina5296
あしや
2023/07/20
https://www.youtube.com/watch?v=sm8crPb-pT4

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