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山本嘉次郎 『雷撃隊出動』1944年

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2022/05/28 (Sat) 00:54:58

山本嘉次郎 『雷撃隊出動』1944年

監督 山本嘉次郎
脚本 山本嘉次郎
音楽 鈴木静一
撮影 鈴木博 平野好美 中井朝一
製作会社 東宝
公開 1944年12月7日

動画
https://www.youtube.com/watch?v=znZ4QDLJrtI&t=7s
https://www.youtube.com/watch?v=ZRUyFUr7KDg


『雷撃隊出動』(らいげきたいしゅつどう)は、東宝が1944年(昭和19年)に開戦3周年記念映画として製作し、劇場公開した戦争映画。モノクロ、スタンダード[1]。

艦攻や陸攻など、日本海軍の雷撃隊の活躍を描く。実物の航空機や航空母艦が多数登場することから、貴重な史料としても知られる。戦意高揚映画とみなされるが、南方基地でののんびりとした日常を描いていると同時に、航空機の不足など敗戦が濃厚な日本軍の状況も隠さずに描いている[2]ことから、悲壮感が漂う戦後の反戦映画より反戦色が色濃い作品と言われている[注釈 1]。


あらすじ
サンカミと呼ばれる三上、村上、川上の3人は、雷撃の神様として知られる同期の桜だった。母艦航空隊(=艦攻)の隊長である村上は航空参謀の川上とともに、次なる作戦に備えて基地航空隊(=陸攻)の隊長として三上が着任している内南洋の基地へ移動し、待機する。三上たちは久々の再会を喜ぶが、基地は敵の空襲を受け、迎撃に出る航空機も不足していた。連絡と航空機補充のために川上は日本本土へ向かうが、三上や村上が望んだ補充はなかなか来ず、基地や現地住民への空襲は激化する一方であった。要請の末、補充の航空機が到着して敵機も撃退されるが、同じ頃、内南洋には敵機動部隊が接近して比島方面へ侵入しつつあった。これを受け、海軍は基地に待機していた母艦航空隊を機動部隊に戻し、基地航空隊との共同で総力を上げて反撃を挑む。三上と村上は、川上や基地の司令官に見送られて出撃すると、部下と共に雷撃機を駆って敵機動部隊へ突入し、「軍神」となったのだった。

キャスト
三上:藤田進
川上:森雅之
村上:河野秋武
航空隊司令:大河内傳次郎
月田一郎
灰田勝彦
東山千栄子
三島雅夫
高田浩吉
黒川弥太郎


登場する兵器

航空機
天山艦上攻撃機
九七式艦上攻撃機
一式陸上攻撃機
零式艦上戦闘機
九七式飛行艇
P-40ウォーホーク戦闘機

艦船
空母瑞鶴
空母鳳翔

敵機役のP-40戦闘機の映像は、同じ年に製作された映画『加藤隼戦闘隊』の映像を流用している。

東宝は海軍の協力を得て1944年9月に空母でのロケを実施し、艦内の撮影には瑞鳳も使用されたほか、遠景では千歳型空母と思われる艦や空母に随伴する駆逐艦、対空戦闘を撮影した場面では妙高型重巡洋艦[注釈 2]の姿も確認できる。なお、雷撃隊発艦シーンは瑞鶴上での訓練時のものを使っているが、映画公開開始時点で瑞鶴はすでにエンガノ岬沖で沈められている[5]。

主題歌
作中では以下の3曲が使用されている。また、冒頭の九七式艦上攻撃機による雷撃シーンでは軍艦行進曲がBGMとして使用されている。

「雷撃隊の歌」
作詞・作曲:海軍雷撃隊 / 歌:霧島昇
海兵69期(1941年卒)の卒業生のうち、航空要員決定者が各機種ごとに作成した歌のひとつ。そのほか、「戦闘機隊の歌」「艦爆隊の歌」「偵察隊の歌」などがある。なお、映画に使われることが決定した当時、作詞者はすでに南方で戦死していたという。
レコードは1944年12月8日に日本コロムビアより発売された。

「雷撃隊出動の歌」
作詞:米山忠雄 / 作曲:古関裕而 / 歌:霧島昇、波平暁男
「穂高よさらば」の原曲。レコードは1944年11月20日に日本コロムビアより発売された。

「男散るなら」
作詞:米山忠雄 / 作曲:鈴木静一 / 歌:霧島昇、近江俊郎
悲壮感溢れる「雷撃隊出動の歌」と異なり磊落な調子で雷撃隊員の思いを歌うが、歌詞はやはり時局を反映して死を当然とする内容となっている。
レコードは1944年11月20日に日本コロムビアより発売された。


備考
後年東宝で特技監督を務めた有川貞昌は、本作品公開時に雷撃機の搭乗員を務めており、飛行場で開催された映画会で本作品が上映された際には、雷撃隊の出撃シーンで隊員たちは臨場感に包まれ、敵艦撃沈シーンでは拍手喝采が起きていたことを証言している[8]。有川は、本作品を特撮ではなく実際の航空隊で撮影を行った記録映像と信じ、後に円谷英二に対面した際には本作品を撮影したのはどこの部隊か訪ねたという[8]。この件をきっかけに有川は円谷と意気投合し、以後特撮に携わることとなる[8]。
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2022/05/28 (Sat) 05:40:16

山本嘉次郎監督の「雷撃隊出動」
2020年9月23日

山本嘉次郎監督の「雷撃隊出動」を観ました。これも主題歌が古関裕而だからというのが観た理由の一つですが、その主題歌は後半残り1/3の所で兵隊達が野原で酒盛りするシーンで少し聞えるというだけであまり主題歌らしい扱いではありませんでした。ちなみにこの主題歌は戦後、別の歌詞が登山家達によって付けられ「穂高よさらば」という替え歌に生まれ変わっています。

「ハワイ・マレー沖海戦」と同じ監督ですが、そちらが実話ベースで日本が勝つ話ですが、こちらは昭和19年11月製作、12月公開です。昭和19年8月には学童疎開が始まっており、大本営発表にもかかわらず敗色の濃さが国民にも実感されて来た頃です。そのためかこの映画もかなり暗く、南方の基地で、肝心の飛行機が来ず、それを待つ間がかなりの時間を占めています。

そして後半残り1/3の所(酒盛りシーンと同じタイミング)でやっと戦闘機と艦攻機(天山と一式陸攻)が到着し、その時丁度発見された敵機動部隊(空母12隻)を基地と空母(瑞鶴)の両方から攻撃隊が発進して攻撃するという話です。

基地からの攻撃は夜間雷撃になりましたが、そんなの可能だったのかと思いましたが、天山にはレーダーが装備されていて実際に夜間雷撃はあったようです。

空母からの発艦シーンは、真珠湾攻撃に参加した空母6隻の内で最後まで残った瑞鶴で撮影されています。しかしこの映画が封切られた時は、レイテ湾攻撃に参加した瑞鶴は敵の攻撃で沈没し、既に存在していない艦でした。

結局の所は、「一人で10人倒せばアメリカに勝てる」というやけくそ気味の思想で、攻撃隊はそれぞれ魚雷を命中させますが、被弾した後敵空母に自爆攻撃して果てる、という気持ちの良くないラストになっています。
https://shochian2.com/archives/37178
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2022/05/29 (Sun) 01:31:12

【映画 / DVD】 「雷撃隊出動」 【前編】
2014年06月24日
https://ameblo.jp/zipang-analyzing/entry-11883341665.html

雷撃隊出動1
 昭和19年の太平洋戦争末期に製作された、南方基地での海軍航空隊3人トリオが主役となる話です。

映画の中でも飛行機が不足しているという設定なので、思ったより飛行機の出番はあまりなく、地上での人間ドラマが主体となっています。

 三上、村上、川上は「サンカミ」(三神?)と呼ばれ、雷撃隊の神様と言われる同期生でした。ある日三上の駐在する南方基地の島(場所は不明)へ着任するため、村上と川上が空母に乗艦して到着しました。

雷撃隊出動2 三上、村上、川上の「サンカミ」トリオ

 プロパガンダなので、映画内容も勝ち戦で誤魔化しているのかと思ったら、案外正直に当時の戦局の雰囲気を出していたのには驚きました。

飛行機が足りず、常習化する米軍からの空襲・攻撃、物資不足など、昭和19年の末期的状況が、映画でもそのまま表現されています。国策映画なのにこれでいいのか・・・あまり戦意高揚にならなそうなんですが・・・。

雷撃隊出動3

空襲で壊された日本人の女性オーナー(右)の食堂へ、いつも来る馴染みの予備士官(左)が立ち寄ったところ。このおばさんの言うことが激しい。敵の捕虜が捕まったという話をしています。

士官「(米軍捕虜を)土民が寄ってぶち殺そうとしているのを、やっと止めて連れてきたんだ」

食堂のおばさん「なぜ土民に殺させてやらなんだですか!?そういうヤツ、ワシに殺させておくんなまし!ワシが殺してやりますが!」

 この後おばさんは「殺させろ!」と暴れまわって手が付けられなくなります。

 現地の人を「土民」と言っているのも気になります。当時はそれが普通の言葉だったのですが、今では差別用語ですからね。

雷撃隊出動4 捕まった米軍捕虜。昭和19年の戦時中なので本物の捕虜を使ったのでしょうか。

雷撃隊出動5 米軍捕虜の尋問後に話し合う士官2人。後方中央は薪を運ぶ部下の飛行士。

士官A「(米軍捕虜が言うには米国は)飛行機もいい、兵もいい、軍艦もいい、大が小なるものに劣るのは成り立たんというのだ。

 そんなアメリカが絶対に負ける道理はない。もし負けたら、世界の真理が逆立ちする時だ。こう言うんだ。

それなのにこっちじゃ優秀な操縦者が、飛行機がなくて薪を取っている。(画像中央、後ろ姿の人物)こんなバカなことがあるか!」

士官B「こっちが一人死んで、あっちの10人殺しゃいいんだ。それ以外にこっちの戦争に勝つ道はないよ。

敵の最大の弱点は人命を失うことだ。その弱点を一番有効に使うのが俺たちの雷撃隊よ。輸送船なり、母艦なり、こっちが一人命を捨てりゃ、たった一発の魚雷でやっつけられるんだ。そんなボロい話はないぞ」

この辺がやはり、戦時中に作られた映画だと感じました。

 戦後製作の映画だったら、「もっと人命を大切にしろ」などと突っ込む士官が出てくると思います。戦後は人命が大事ですから、そのような価値観の方へ話を誘導せねば、視聴者から共感を得られません。

でも映画ではこの会話の後、そのようなフォローはなし。では特攻で逝こうという流れになってしまいます。

雷撃隊出動6

米軍の物量に勝つには特攻しかないということで、かき集められた飛行機で最後に特攻が始まります。

雷撃隊出動7 「サンカミ」トリオのうちの村上と川上(中央)は特攻に出撃。爆撃機の操縦桿を握り・・・

雷撃隊出動8 最後に米軍の軍艦に飛行機ごと突撃し戦死してしまいました。

あとには参謀だった三上だけが生き残りました。

戦争の状況が末期的様相を示していることがあからさまに語られており、驚きの映画でした。

まだ東京大空襲(昭和20年3月)など、本土空襲が本格化していない時期ですが、もう日本国内にも「これは負けるのでは」という空気が蔓延していたのかもしれません。

 映画では実物の飛行機や空母が登場します。特に空母は近影や内部が見られ興味深い映像となっています。

https://ameblo.jp/zipang-analyzing/entry-11883341665.html
4:777 :

2022/05/29 (Sun) 01:32:29

【映画 / DVD】 「雷撃隊出動」 【後編】
2014年06月25日
https://ameblo.jp/zipang-analyzing/entry-11883882191.html

 映画には空母が時折登場しますが、これには空母「鳳翔」(ほうしょう)と「瑞鶴」(ずいかく)が使われました。空母の外観は瑞鶴、内部は恐らく機密ということで古い鳳翔内部で撮影されたようです。

雷撃隊出動1 空母から飛び立った飛行機より。これは瑞鶴。

日本には現在正規空母は無いですが、海上自衛隊のヘリ搭載護衛艦などに技術が生かされているのでしょうか。

雷撃隊出動2 遠ざかる瑞鶴。後方に駆逐艦か何かが追従しています。

 映画は昭和19年12月に公開されましたが、この時すでに瑞鶴は、同年10月のレイテ沖海戦で米軍の攻撃を受け沈没していました。公開時にはこの世に存在しない、幻の空母というのも悲しいです。

雷撃隊出動3 鳳翔と思われる空母内部。士官室のように見えます。背後に明り取りの窓。

雷撃隊出動4 通路にある艦内神社で一礼する飛行士。奥にはラッタル。

雷撃隊出動5 空母の上甲板通路でしょうか。

 前線での娯楽の場面が幾つか出てきました。

雷撃隊出動6 トランプ(カード)でブリッジをしている最中。確か麻雀は禁止されていたと思います。

雷撃隊出動7 散髪をしている人(左)の後方で野球をしています。

「ストライク」と平気で言っていますが、海軍では敵性用語は気にしなかったのかもしれません。

反対に陸軍映画「加藤隼戦闘隊」では、加藤隊長が「チャンス」と適性用語をうっかり使ったため、部下から「罰金だ」とからかわれています。

雷撃隊出動8 小さくて見えにくいですが囲碁の最中。

雷撃隊出動9 内地からの慰問映画。途中で空襲になり中断してしまいます。

 今のようにテレビ、インターネットなどない時代なので、時間を持て余して困ったことも多かったのかもしれませんね。

https://ameblo.jp/zipang-analyzing/entry-11883882191.html
5:777 :

2022/05/29 (Sun) 06:44:43

上げ 99
6:777 :

2022/05/29 (Sun) 07:11:57

あげ87

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